新型コロナウイルスが猛威をふるっている影響で、先日は東京のスーパーで買い占め行為が行われていると報じられた。不安に思う気持ちはわかるが、逆にいうと普段から災害に備えていなかったことの表れなのかもしれない。反省。
そこで、ひとつ、とっておきの情報をお伝えしたい。それは日本ならほとんどの家庭にあるアレを使って作る非常食だ。作っておけば、いま安心。何事もなくても無駄にはならない。なぜならその非常食は20年も保存可能だと言われているから!
・自宅で作れる最強非常食「糒(ほしい / かれいい)」
自作できるのに、めちゃくちゃ長期間保存できる非常食、それは「ほしい」や「かれいい」と呼ばれる食品だ。「乾飯」と書けばピンとくる人もいるかもしれない。文字通り「飯を乾かしたもの」だ。そう、日本のほとんどの家庭にある「米」を使った非常食なのだ。
「かれいい」はそのままガリっといってもいいが、水をふりかけてふやかすのが一般的な食べ方。ちょうど水を入れるだけで、ふっくら美味しくいただける「アルファ化米」に近いものだと言える。
アルファ化米的なものが家で作れる! 詳しい作り方は、以前の記事でもご紹介したが、ザックリまとめると
米を炊く
↓
炊きあがったご飯を水で洗い、ヌメリをとる
↓
低めのオーブン(予熱なし100℃くらい)で90分間じっくり焼く
というものだ。見た目はカッピカピになったご飯だが、この「かれいい」こそが平安時代の貴族から忍者、武将にいたるまで、日本の歴史を支えた携行食だったのだ。
・2年前に作ったものを食べてみた
さてそんな「かれいい」の利点は、簡単に作れて、軽く携帯しやすいだけでなく、超絶長期保存できることも忘れてはいけない。その保存期間は20年だと言われている。飛鳥時代の法律に、20年保存OK的なことが書かれているのだ。冷蔵庫もなかった時代に20年ってスゴくない!?
さて冷蔵庫がある現代、ちょうど2年と少し前の2017年11月に「かれいい」を作っている。本当に長期保存できるのかな、そして時間が経っても美味しく食べられるのだろうか。そこで保管していた「かれいい」をたっぷりの水につけ、待つこと30分。どうなったのか見てみると……
おおおおお! ふっくらしておるー!
さらに1時間置くと……
ふっくら〜ん♪
見た目はもう普通のご飯だ。さすがに炊き立てと比べると風味は落ちているが、全ッ然イケますな! 塩やふりかけで味をつけてもいいし、スープと一緒に煮込んでおじやとかリゾットにしてもいいかも……。2年経っても、食品として現役なのだった。
かれいい、20年保存できる説はこれからも引き続き検証していきたいが、ひとまず「2年は美味しく食べられる」ことは確認できた。自作の非常食で2年以上保存できたら、けっこう上出来じゃない? これから非常食の導入を考えている方は「かれいい」にチャレンジしてみてはどうだろうか?
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
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▼ゆかりをかけたらウマかった
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