現代社会に押し寄せる自動化の波。ソフトバンクショップにPepperくんがいるのはもはや珍しくもない光景となったが、昔ながらの業態である駅そばにもそんな波が押し寄せているようだ。
JR東小金井駅にあるそば屋『そばいち』では、2020年3月16日から駅そばロボットがそばを作っているのである。はたして、ロボの作るそばはどんな味なのか? さっそく食べに行ってみたぞ!
・4月15日まで
てぼに生そばを入れて設置することで、茹で、洗い、締め工程を自動で行ってくれる駅そばロボット。これは人手不足解消と安定した美味しさの追求を目指して開発されているもので、今回実証実験として『そばいちnonowa東小金井店』でそばを提供する。ちなみに、期間は4月15日までだ。
・駅そばロボットの正体
店にお邪魔してみると、調理場では壁上部から生えた大きいアームが3つのてぼを同時に操っていた。どうやら、このアームが駅そばロボットのようである。
そこで、そばを作る工程を見学させてもらったところ、茹でるまでは良いとして……
洗いと締めはこれで良いのだろうか?
なんか「ウィーンガシャンッ」って感じの音が聞こえてきそうな動きで、大雑把にてぼが動いているけれど。はたして味に影響はないのか?
新しい試みだからこそ、クオリティーの判定はガチで行いたいところである。というわけで、完成したかけそばを食べてみたところ……
こ、これは……
普通だッ!!
全くもって普段のそばいちの味と変わらない……と思う。少なくとも、駅そばにフラッと入ってこれが出てきたら、ロボが作ったものとは気づかないに違いない。
・駅そばロボットの今後
今回は、実証実験とのことだが、上記の通り味に問題は感じられなかった。では、今後そばいちは全店ロボット調理になっていくのか? そばいちの運営会社である『日本レストランエンタプライズ』の刑部さんに、駅そばロボットの展望を聞いてみると……
刑部さん「実は、1時間辺りのそば生産量が40食から頑張って70食とまだまだ少なく、今の段階では数が出る店舗への導入は厳しいですね。なので、どこまで生産数を上げられるかが問題になります。また、現時点ではプロトタイプで改善点も多いと思うので、実証実験以外の投入はまだ考えておりません」
──とのこと。立ち食いそばと言えば、人情味あふれるイメージがあるがそばも世につれだ。はたして、駅そばロボットが活躍する未来はやってくるのだろうか? 今後を見守りたい。
・今回紹介した店舗の情報
店名 そばいちnonowa東小金井店
住所 東京都小金井市梶野町5-1-1
営業時間 平日7:00~22:00 / 土日祝7:00~21:00
定休日 無休
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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