ライバルのマクドナルドと比べて、ファンキーなメニューを開発するイメージのあるロッテリア。そんなロッテリアが、1店舗限定ながら「チキンラーメンバーガー」なる商品を販売しているという。
チキンラーメンといえば、あのチキンラーメンだ。合うのか合わないのかという疑問より前に、皆さんはこう思うだろう。一体どうしてチキンラーメンをバーガーにしちゃったの!?
・インスタントラーメン発祥の地
限定バーガーを食べられるのは、大阪府池田市にあるロッテリア阪急池田駅店。ご存知の方も多いかもしれないが、この池田という場所はインスタントラーメン発祥の地である。
1958年、日清食品の創業者として知られる安藤百福が池田の自宅に設けた研究スペースでチキンラーメンを発明。これが世界初のインスタントラーメンとされている。今では当たり前のように食べている即席麺だが、そのルーツは池田にあるのだ。
となれば町おこし的な感じで、チキンラーメンとコラボしたバーガーが売られていても不思議ではない。不思議ではないが、やはり味の想像はつかない。
まさか、お湯をかける前のチキンラーメンが丸ごとパンに挟んであったりとかはするまいな……。
・いがみあう二人
百聞は一見に如かず。店舗に赴いて実際に食べてみることにした。
チキンラーメンバーガーの価格は380円となっている。「店舗限定バーガー」と書かれた包み紙を開いてみると……
姿を現したのは何の変哲もない、てりやきバーガー。食べたことあるヤツ!
と思いきや、中には細かく砕かれたチキンラーメンが。なるほど。てりやきバーガーに隠し味としてチキンラーメンが仕込まれているというわけだ。
見た目が分かったところで味を拝見。まずは一口、ガブリ。
む……。なんだこの違和感は!? もう少し大人しくしているかと思ったチキンラーメンが、グイグイ前に出て主張してくる。それに嫉妬するかのごとく、てりやき味も「主役はワイやで」と主張してくる。
てりやきバーガーもチキンラーメンも美味しい食べ物のはず。なのに上手く行ってない。誰か、二人の間を取り持つんだ……誰か……。
・卵が良心
しかし食べ進めていくと、てりやきバーガーとチキンラーメンが気のせいか少しずつ馴染んでくる。最初は違和感しかなかった味が「意外にイケるかも」に変わってくるのだ。
そして筆者は気付いた。潤滑油となっているのは卵だと。みんな知っているはずだ。チキンラーメンと卵が合うことを。そしてハンバーグと卵が合うことも。
両者に顔の利く卵が、この珍妙な組み合わせのハンバーガーに味の統一感を持たせている。それはまるで、いつもホワイトベースのメンバーを優しくまとめてくれるミライさんのように……。
卵という良心の存在によって、チキンラーメンバーガーという船は「美味しい」といえるくらいのレベルに何とか辿り着くことが出来た。ありがとう、卵……。こんなに嬉しいことはない……。
ちなみに今回紹介したロッテリア以外にも、池田市の飲食店ではチキンラーメンをアレンジした様々なメニューが提供されている。チキンラーメンをテーマに、少し変わった食べ歩きをしてみるのも面白いかも?
・今回紹介したお店の情報
店名 ロッテリア 阪急池田駅店
住所 大阪府池田市栄町1-1
時間 7:00~21:30
休日 無休
Report・イラスト:グレート室町
Photo:RocketNews24.
▼駅前のアンテナショップではチキンラーメンを衣にしたカラアゲとかも売られていた
▼近くにはカップヌードルミュージアムもあるよ
▼マンホールまでチキラー仕様!