その店の名前は『焼き肉ホルモンばんから 新宿歌舞伎町店』という。店内の雰囲気は昔ながらの焼き肉屋さんのようだから、言われなければ「いま流行りのサブスクやってる」なんて気づかない人も多いはず。
サブスク。そう、こちらのお店では「月額◯◯円で毎日食べ放題!」的なサービスを実施しているのだ。内容は、月額2929円(税込)で対象のホルモンが90分食べ放題。もう一度言おう。月額2929円だ。毎日食べたら、1日100円。
いくら何でも安すぎる! と感じると同時に、一体どんなものが出てくるのか気になったので、私は実際に確かめてみることにした。
・プルンプルンのホルモン
結論を最初に言ってしまおう。食べ放題になるホルモンは、決して安かろう悪かろうの商品ではなかった。プルンプルンで、口の中に入れたらジュルンとトロける。「うまぁ」と余韻に浸る時間も惜しくて、すぐに次のものを網に乗せたくなる。そんな味だった。なんでも、国産黒毛和牛の小腸らしい。
味に関しては何の不満もなかったものの、注意すべきは食べ放題の対象となるホルモンが1種類ということ。ヒモホルモンというのがそれで、通常価格は480円(税込)。したがって、1月に7皿以上頼めば元が取れる計算だ。
・牛角のサブスクとどっちがお得か?
少し前に話題となった「牛角のサブスク(販売中止)」では何種類かのお肉を食べられるので、それを考えたら「ちょっと寂しいなぁ」と思う人が多いかもしれない。しかし、牛角は1カ月の食べ放題で1万1000円。対する「焼き肉ホルモンばんから 新宿歌舞伎町店」は先述の通り1カ月2929円と、明らかに安い。
対象メニューを少なくする代わりに、価格を抑える戦略なのだろう。どっちが好きかは人によるだろうけれど、私個人の感想を言わせてもらうならば、安くしてくれる方が断然ありがたい。
というのも、「◯◯種類食べ放題」と言われても、テンションがあがって色々食べまくるのは最初の数回だけ。お店に通えば通うほど、つまり元を取れば取るほど、特定のメニューばかりを頼むことになる気がするからだ(私だけ?)。だったら、最初から安い方がうれしい……と思うのだがどうだろう?
・飲み放題のサブスクも
しかもだ。こちらのお店では飲み放題のサブスクサービスも実施しており、ビールやらハイボールやら何やらを90分飲みまくれて月額2500円。2つあわせれば、5500円ほどで1カ月食べ飲み放題ってことになる。
まぁもちろん、定期的に歌舞伎町に通う人でなければ意味がない。「なかなか行けないよ!」って人は多いだろが、もしあなたが月に何度か歌舞伎町に行く人で、なおかつお酒が好きならば、牛角よりこっちの方が “使える” のではないだろうか。
・怖い点
とはいえ、もちろん良いことばかりではない。実際にお店を訪れて、「こりゃ怖いな〜」と思う点もあったので、報告しておきたい。何かというと、「店のメニュー数が多いのに1種類しか頼まないのがキツイ」ということだ。
たとえば、私は今回「1カ月食べ放題」の対象である『ヒモホルモン』だけを頼むつもりだったのだが……
当然のようにビールをオーダーし……
ヒモホルモンを楽しんだ後は……
上ヒレ……
イチボ……
特選上ハラミ……
ラム(しびれ)……
かすうどん……
と、頼んだ結果、普通に焼き肉を食べているのと何ら変わらない金額になってしまった。これは怖い。サブスクに申し込む人は、こうならないようにお気をつけて……と言いたいところだが、ちょいちょい誘惑に負けることが焼き肉をもっとも楽しむ方法な気もするから、難しいところだ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 焼き肉ホルモンばんから 新宿歌舞伎町店
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-13-9 TC第13ビル1F
時間 12:00~24:00
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
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▼こちらが月額2929円で食べ放題となるヒモホルモン。通常なら、この量で480円。
▼トロットロッ
▼食べ放題と飲み放題。無料で食べ・飲み放題となるのは1日1回。どちらも時間は90分で、ラストオーダーは30分前となる。申し込む際は、QRコードを読み込んで進めるようだ
▼なお、上ヒレ・イチボ(or ランプ)・特選上ハラミはセットで2480円。
▼お店は『ロボットレストラン』の向かいにあるぞ
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