カプセルトイの世界は、すっかり飽和状態となってしまった。つい数年前、革命的な商品が続々と登場し、それまでの流れが覆されたからだ(後述)。似たような商品も続出したことで、すでにやり尽くした感がシーンに漂っている。

ところが! 2019年11月に発売開始したある商品には思わず目を奪われた。その商品とは、NTT東日本とタカラトミーアーツのコラボ商品『公衆電話ガチャコレクション』だ。あまりに精巧なつくりに度肝を抜かれ、カプセルトイ自販機に足しげく通う羽目になったよ!

・2014年が分岐点

2014年頃までのカプセルトイは、異なる種類の商品を引き当てるのが楽しみだった。その流れを変えたのは、エポック社製の『折りたたみパイプ椅子』である。パイプ椅子なら同じモノが出た方が並べた時に見映えする。当時行った開発者インタビューで開発担当者は「増やして楽しめるものを作りたかった」と語っている。

これが従来のカプセルトイの在り方を変えたといっても過言ではない。だが、あれから5年を経て、今は似たような商品ばかりになってしまった……。


・3度目のトライで購入

そんなある日のこと、私は東京・新宿歌舞伎町のカラオケ館前の自販機で驚きの商品を発見した。それが今回紹介する公衆電話のカプセルトイだ。


自販機の筐体を見たその瞬間に「買うしかねえ!」と判断した。だって、こんな商品、今までになかったもの。さっそく購入しようと思ったら、なんと売り切れ! その後にもう1度トライしたら、また売り切れ! 3度目のアタックで何とか購入できた。勢いで1個300円のカプセルを7個、合計2100円も費やしてしまった。


・精巧すぎるミニチュア公衆電話

カプセルを開けてみると、公衆電話(アナログ公衆電話)のトイの精巧さに度肝を抜かれた。すごく緻密に作られているじゃないかい!


写真だけ見ると、まるでホンモノの公衆電話に見える。しかしこれ確かに手のひらサイズのオモチャだ。


受話器を取るのも苦労するほど極小サイズである。


当然10円玉が入るはずもない。むしろ10円玉の方がニセモノのようにさえ見えてしまう。


驚くのはそのクオリティの高さだ。記されている文字は細かすぎて、老眼の私は肉眼で読むことができない……。写真を撮って拡大すると、ホンモノに記されたものと同じ。しかも番号を押すこともできる。


お釣りの取り出し口も開閉するから、感心してしまう。良くこんなに細かく作ったもんだ、あっぱれ!


ちなみに商品は、アナログ公衆電話(MC-3P)だけでなく、ディジタル公衆電話(DMC-7)や新型赤電話機、受話器が2つ付いたデュエットホン。さらに、現天皇のご成婚記念に設置された金色の公衆電話などの種類がある。残念ながら、今回はアナログ電話とディジタル電話のみしか引き当てることができなかった。


購入した7台の電話を並べてみると、まるで昔の駅の電話コーナーを見ているようだ。



なお、この商品は先にも述べた通り、売り切れになっていることが多い人気商品だ。欲しい人は筐体を見つけたら即買うべし!


参照元:タカラトミーアーツ
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24