不適切な表現をしたとして、企業が公式に謝罪するという事例を最近よく見かける。差別的であったり性的であったりと原因は様々だが、鬼畜すぎるキャンペーンを実施した結果、謝罪に追い込まれたファミレスチェーン「ガスト」のケースは、なかなかにレアなのではないか。
話はガストが2019年4月22日、「御朱飲食帳プロモーション」という企画をスタートしたことから始まる。このキャンペーンがほぼ実現不可能レベルの難易度だったため批判が集まり、本日4月24日にガストは公式サイトにて謝罪。情報を削除するという事態にまで発展したのだ。
・鬼畜すぎた
「御朱飲食帳プロモーション」とは一体どのような企画だったのだろうか? ザックリ説明すると、全国に1361店舗ある(4月末時点)ガスト全店を回り、各店舗で税込1000円以上のレシートを手に入れるというものである。しかも5月15日までに。
いや無理だろ。と、マッハで口に出してしまうこと間違いなしの鬼畜っぷりだが、その結果手に入るものはそれ以上にどうかしているため心して欲しい。
・割に合わない
なんと全店舗を巡った先着50名で、1000万円分のガストお食事券を山分けするというのだ。じゃあ達成したのが一人だったら全額もらえるの? と思いきや、一人最大20万円というまさかの省エネ仕様に涙不可避。なんたる鬼畜……! 赤字どころではないぞ……。
・正式に謝罪
実現するには単純計算で1日57店舗も回らないといけないという、どこまでも鬼畜なこのキャンペーン。そもそも達成させる気がないだろと思っていたら、なにやら批判があったらしく、ガストは公式サイトに以下のような謝罪文を掲載した。
「2019年4月22日から告知しておりました、ガスト『御朱飲食帳プロモーション』について、企画を中止しホームページ等から情報を削除させていただきました。
本告知は、『ガスト』というブランドが日本全国、全都道府県に1300店以上あること等を楽しみながら知っていただきたいとの想いと、そのための話題づくりを趣旨として企画いたしました。しかしながら、お客様からキャンペーン条件についてご意見をいただき、弊社で再考した結果、企画を中止することといたしました。
多くのお客様に混乱とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。」
──とのことである。「話題づくりを趣旨として企画いたしました」という部分には、うん知ってた以外の感想を持たないが、企画に本気でチャレンジしようとした猛者が全国にどれだけいたのかは少々気になるところだ。
・4月1日だったら……
今回、軽い炎上騒ぎのようになってしまったガスト。もしもこの企画がエイプリルフールに発表されていれば、おそらく こうはならなかっただろう。ガストにはこの反省を活かし、次回はもうちょい軽めのチャレンジ企画を考えて欲しいものである。とりあえず謝罪クーポンに期待。
▼キャンペーンサイトなどはすでに削除されている。