来た! またこの季節がやってきた!! どういうわけだか、このくらいの時期になるとパンデミック的に発生するフィッシング詐欺「20XX年間ビジターアンケート」が、今年も私のブラウザ(Chrome)に表示された〜/(^O^)\
ということで例年のように、今年の「2019年間ビジターアンケート」の注意喚起をしておきたい。ちなみにこちら、PCでもスマホでも出てくるので要注意。いったい何が起きるのかというと、ネットサーフィンをしてたら突然……
「ラッキービジター」の私に「Apple iPhone X」が当たるチャンスを差し上げるとのポップアップウインドウが表示される。チャンスじゃなくて本体そのものを差し出してくれよ……と思ったりもするが、とにかくこの画面が出たら、すみやかにウインドウ(タブ)を閉じること。それがムリならアプリを閉じよう。そしたら終わる。対策法は以上だ。
しかし、そこに「OKボタン」があったら、ついつい押したくなるのが人間の性(さが)。うっすら後ろに何かが見えているが、もしも仮に「OK」を押したら……
「おめでとうございます!」と、謎のアンケートが始まる。
ちなみにこの「おめでとうございます画面」だが、当サイトでは2016年から「20XX年間ビジターアンケート」を報じているので、ざっと4年分の「おめござ画面」を比較することができる。せっかくなので比較してみると……
ビミョーにバージョンアップし続けている。
しかし、この「20XX年間ビジターアンケート」が狙っているのは今も昔も何も変わらず、個人情報とクレカ情報。絶対に絶対に入力してはならない……が、もしも入力したらどうなるのか? と疑問に思う人も多いだろう。ということで……
もしも実際に使えるクレカ情報なりを「2019年間ビジターアンケート」に入力したらどうなるのか? を、みなさんにも疑似体験してもらいたく、今回のフィッシング詐欺の一部始終を “バーチャル体験” できるページを用意してみた。あらかじめ知っていたら、もう騙されない! 次のページへGO!!
Report:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
▲まずは何の前触れもなく突然、ラッキービジターポップアップが表示される。「OK」を押すと……
▲おめでとうございます画面キターーーーッ!! これを見ると春を感じる。それはさておき、表示されるのは「Chrome」についての質問で……
▲画面上部のマークもふくめ、あたかもChrome(Google)がアンケートをしてます的なフリをしながら……
▲Appleのブラウザ「Safari」は眼中なし的な質問も挟みつつ……
▲これが最後の質問だ。すべて答え終えると……
▲答えを送信しながらiPhoneXの在庫を調べてくれている……らしいが、たぶんウソ。
▲この送信画面、リアリティを出すためか、もしくは本当に何らかのデータのやりとりをしているのか、そこそこ時間がかかる。
▲何も知らない人だったら「在庫ありますようにっ……」と祈ってしまうかもしれないってくらいに時間がかかる。
▲そして……ついに…………!!
▲在庫あり! ……な上に、なんと期間限定価格の100円でiPhoneXが買えちゃうってよ〜〜\(^O^)/ ……しかし冷静に考えてみると、さっきは「当たる」って言ってたよな……。なんか怪しいな……と思いきや!
▲iPhoneXをもらったらしき人たちが「届きました〜」だとか「最高〜」だとか感謝カンゲキのコメントしている! しかし、彼らはおそらくサクラであろう。
▲ともあれ、「ここをクリック」を押してみると……
▲少しの間、真っ白な画面で待たされた後──
▲むむっ、やはり100円iPhoneXは「入手できるチャンス」だけなのか? ……と思いきや!
▲画面の上部に薄い文字で、「crackdownon.com」への4日間トライアルでオンラインエンターテイメントがなんちゃら……と、怪しいことが書いてあるうえ……
▲毎度おなじみ「個人情報ぶっこぬき画面」キターーーッ!!
▲なお、この画面の下の方に、“キャンペーンに参加してのトライアル期間が終了すると自動的に月額4999円がクレカで引き落とされる” と、小さくて薄い文字で書いてある。
ここ、重要なので少し詳しく説明すると、何のトライアルなのかといえば、先述の謎エンタメサイト「crackdownon.com」へのトライアル入会の意味である。
私の調査によると、同サイトは「様々な音楽を聴くことができる」的な有料制の音楽サイト(のフリをした詐欺まがいのサイト)で、オフィスはキプロス共和国にあるもよう。しかしながら、現在、同サイト(サービス)は閉鎖中だ。
一体全体、なぜ利用できないサービスの「トライアル」をしなければならないのか。もうこの時点で詐欺である。ということで、絶対に、絶対に、個人情報を入れてはならない。
しかし……
▲調査のために、私は入れる。そして「少々お待ちください」の青いボタンを押してみると……
▲クレカ入力画面キターーーーーッ!! もちろん、絶対に、絶対に、入力してはならない。しかし私は……
▲調査のために入れてみた。実際に使えるクレジットカードを。そして「決算の手続き」ボタンを押してみると……
▲あれ? エラー!? なんで? 再入力するか、他のカード情報を入れろと言っているけど……
▲他のカードを使うのは嫌なので、あらためて、さっきと同じカード情報を入れてみた。今度こそ……
▲アレッ!? なんで? なんでかよくわからないが、何度カード情報を入力しても、これ以上の展開になることはなかった……。
仮に他のカード情報を入力すれば次の画面に行けたのかもしれないが、私が試したのは1枚のカードだけ。これにて突撃調査は終了である。結果として、個人情報と、1枚のクレジットカード情報を相手に教えてジ・エンドだ。
ここからは邪推だが、もしかしたら今回の相手は、1枚のクレカ情報だけでは満足せず、「2枚目のクレカ情報」も聞き出そうとしていたのかもしれない。そして、そのカードも「使えない」と弾き、3枚目、4枚目……と、次々とカード情報を収集しようとしていた可能性もある。もしかしたら、の話だが。いずれにしても、うまい話にはご注意を!<完>
Report:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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