個人的な話にはなるが、筆者の自宅は埼玉県の大宮にある。

ということでいつものように大宮周辺を意味もなくさまよい歩いていたのだが、駅構内を歩いていると視界になんだか「白くて不気味でキモイやつ」が……! なんなんだアイツは!? 私はたまらず追いかけた。

・正体は『ずーしーほっきー』

遠くから見ると白くて丸いだけでもはや『オバQ』にしか見えなかったが、近づいてみるとお腹がやけにボコボコしている。まさか腹筋でもあるまいし、近くにいたはっぴを着たお兄さんに聞いてみることに。

「この子は『ずーしーほっきー』っていう北海道北斗市のゆるキャラなんですよ。一応ほっき寿司ってことでお腹のボコボコはシャリってことになっています! 

シャリはマグネット式になっていて取れるんですよ! 僕たちは北斗市の職員で、こうやってずーしーと新幹線が止まる場所を中心に各地を巡業しながらPR活動しているんです」

このずーしーほっきー、北海道にあるはこだて未来大学の学生がデザインしたらしい。5つの案の中から北斗市の小中学生が投票して、このずーしーほっきーが選ばれたというわけ。イマドキの子どもたちの人並外れたセンスには脱帽といったところである。とはいえ「キモイキモイ」言いながら選んだんだろうな……。

・ずーしーほっきーの中の人

気になるのはやはり、人間っぽさが前面に出てしまっているむき出しになったタイツの手足である。ムッキムキだったらそれはそれで面白いが、腕をモミモミしてみると「THE中肉中背」といった感じ。そのリアルな感じがまたキモイのである。

聞いてみると、ずーしーはもう1人どこかでスタンバイしているという。民間企業から2人雇って、ローテーションで回しているらしい。どんどんとずーしーの現実的な部分が見えてきた。

さらに言ってしまうとこの着ぐるみはちゃんと作ったが、履いている白い全身タイツはその辺で買ってきたやつだそうだ。さて、大宮駅にいた人々の反応はというと……。


 

「みんなキモイと言いますね。小さい子どもはとにかくずーしーが怖いみたいで泣き叫んでいました」


 

・でもなんだかクセになるキモさ

通行人には「キモイキモイ」と言われていたずーしー。思うにずーしーは本来キモカワイイゆるキャラのはず。

イラストなどを見るとほっこりするような可愛さがあるし、ずーしーお土産のエクレアも食べるのがもったいないくらい可愛い。

つまりは着ぐるみにすることによって完全なキモイヘと変わってしまっているのである。しかしどこかクセになるようなキモさ……。

一緒に記念写真を撮っている大人もいるし、子どもも慣れればずーしーのシャリをパカパカといじっている。

うーん、ずーしー。キモイんだけどもう少しだけ君のことを見ていたくなる。

さっきから思っていたんだけど、そのパリピみたいなピースの仕方とかなんなんだ。ローテーションが変わればもう少しおしとやかになるのかな。

最後に期間限定のずーしーエクレアを売っていた笑顔の素敵なお姉さんに「ずーしーどう思いますか?」と聞いてみた。すると……


 

「いや〜キモイですよね~」


 

活動を始めて、すでに5年近く経つというずーしー。知名度はそこまで(?)かもしれないが個人的にはずーしーのことは好きであるし、いつの日か人気が爆発するような気もする。

すでに私はずーしーのLINEスタンプも買って乱用しているしね。

Report : 國友公司
Photo : Rocketnews24.

▼パリピみたいなノリだった

▼ずーしーのLINEスタンプ

▼スタンプもキモイらしい

▼北海道在住の人は知っていた

▼ずーしーエクレアは普通に美味しかった