喫煙者はこれから先、間違いなく絶滅の危機に直面するだろう。2020年の東京五輪に向けて、東京都は受動喫煙防止条例を施行し、今よりもたばこの吸える場所は制限されていく。すでにこの7月から全面禁煙に踏み切った外食チェーンもあるほどだ。

そんななか、福島県の郡山市長の発言に業界団体が不快感をあらわにしている。品川万里(まさと)市長は、「たばこは薬物」と発言したそうなのだが……。この一連の流れに私(佐藤)は疑問符が浮かんだ。そして喫煙者はこのことをどう捉えているのだろうか。

・喫煙者の私から言わせると

JT東北支社や郡山たばこ販売協同組合など、10の関係団体は郡山市長に発言の撤回と謝罪を求めているそうなのだが、ひとりの喫煙者である私はこう思う。


「市長の言ってることは、ある意味正しいでしょ」


アヘンやヘロインのような極めて危険な薬物ではないものの、依存性が高く、ニコチンが切れてくるとイライラがつのったり、強い眠気に襲われたりする。私は過去に禁煙に挑んだのだが、離脱症状に相当苦しんだ。その苦しみはまさしく身もだえするほどだ。


・他の喫煙者もおおむね同意

その依存性と離脱症状のことを考えると、私は自分の経験を通して「薬物的」だと理解している。編集部の他のメンバーにこの市長の発言について尋ねても、おおむね同じような意見だ。

スパーッ! とたばこをふかしながら、「市長の言ってることは、ある意味で正しいでしょ」「なんで撤回を求めるんだ?」という答えが、ウマそうに吸うたばこの煙の向こうから返ってきた。


・たばこを吸って考えよう

それにしても、なぜ謝罪まで求めるのか? その理由がイマイチわからないので、1本たばこを吸いながら考えてみたいと思う。そしてなぜ私がたばこをやめられないのかについても、1本吸って考えてみよう。

参照元:産経ニュース
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24