全国には、その土地土地の名物がある。旅先で「〇〇名物」と書いてあると、つい食べてみたくなるのが人情だ。しかし、私(あひるねこ)は生まれてこの方、あそこまで興味を掻き立てられる名物を見たことがない。長野県塩尻市の「キムタクチャーハン」がまさにそうである。

キムタクのチャーハン……。それは、キムタク味のチャーハンということか? それとも、キムタクが考案したチャーハンということか? ぶっちゃけ、よく分からない。そこで実際に食べてみたのだが、結論から書こう。「キムタクチャーハン」は、マジのマジでキムタクだった。

・長野のキムタク

長野県の中部に位置する塩尻市。こちらが「キムタクチャーハン」発祥の地……ということなのだが、キムタクの出身地は東京のはず。それがなぜ長野なのか? 何もかもが腑に落ちないまま、やって来たのは「龍胆(りゅうたん)」という中華料理屋だ。

なんでも、このお店にはメニューに「キムタクチャーハン(税抜660円)」があるとのこと。ならば頼んでみよう。チリンチリンチリン……。オーダー! キムタクチャーハン!! と叫ぶと、厨房からウィームッシュ! って、聞こえてきたらいいのにな。実際は普通に注文したぞ。よろしこって。

・キムタク登場

しばらく席で待っていると、「キムタクチャーハンで~す」という声と共に、いよいよキムタクが運ばれてきた。さあ、みなさんお待ちかね。これが噂の……! 塩尻名物……!


キムタクチャーハンである!!


キムタクチャーハンである!!


キムタクチャーハンである!!

・キムタクの秘密

一見、普通のチャーハンのようだが、これこそ正真正銘「キムタクチャーハン」で間違いない。やっと会えたな。ただ、どこがどうキムタクなのか? Maybe この皿には、一つの時代を築いた伝説のアイドルらしさがあまり感じられない。YOU ちょっと感じられないよ。そこで、注意深くチャーハンを見てみると……。


なんと、たくあんが入っているではないか! チャーハンに たくあんとは斬新な。むむっ、それによく見るとこのチャーハン、キムチも入ってるぞ。チャーハンにキムチと たくあん……そうか! だから「キムタクチャーハン」なのか!!

・キムタクの味は

ぶっちゃけ分かっていた。ぶっちゃけ最初からそんな気がしていた。ぶっちゃけ、そのまんまだった。でもせっかく来たんだから食べてみないとな。いただきまーーーす! すると次の瞬間。


ちょ待てよ。

何これめっちゃウメェェェェェェエエ!! なんつーか、たくあんの食感がマジでたまんねーのよ。パラっとしたチャーハンに、キムチの控えめな辛さ。そこにポリポリとした たくあんの食感が加わることで、化学反応が起きてるっつうかさ。ああ、SMAP ってこういうことだったのかなって。今にして思うね。

・給食だった

塩尻市観光協会の公式サイトによると、「キムタクチャーハン」は塩尻市が学校給食として開発したメニュー「キムタクごはん」を、チャーハンとしてアレンジしたものだそうだ。メニューを見る限り、そのアレンジをしたのが「龍胆」のようである。

残念ながら塩尻名物「キムタクチャーハン」は、あのキムタクと直接関係があるわけではなかった。しかし、そのウマさはまさにキムタク級。昨日食べたばかりなのに、すでにまた食べたくなってくるほど絶品である。いつの日か、キムタクにも食べてもらいたい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 中信会館 龍胆
住所 長野県塩尻市大門一番町8-17 中信会館内
時間 11:00~21:00
休日 元旦

参考リンク:龍胆塩尻市観光協会
Report:あひるねこ
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.

▼これが「キムタクチャーハン」だ!

▼いつの日かキムタクにも食べてもらいたい

日本、〒399-0736 長野県塩尻市大門一番町8−17