2018年3月8日に、金融庁から新たな業務改善命令を受けた「コインチェック」。1月末に仮想通貨「NEM(ネム)」の大規模な流出が発覚して以降、いまだにすべての取引機能が再開しているわけではなく、ユーザーは今後について不安を抱き続けている。私(佐藤)もそのひとりだ。
一体今後どうなってしまうのか? 同社は同日16時から記者会見を開くと報じられているので、会見会場はわからないけど、とりあえず本社に行ってみると……予想しない事態に遭遇したのである! どうないせえっちゅうねんッ!!
・会見会場がわからない
会見会場は、記者クラブに登録しているメディアにしか伝えられていないことが事前にわかっていた。当サイトは残念ながら会場を知らされていなかったので、とりあえず東京・渋谷の本社を訪ねてみることにした。
ここに来れば何かわかるだろう。私はメディアの人間である以前に、コインチェックのユーザーである。1月に登録してネムも購入している。その額は……
購入時のネムの価格は1ネム約127円。
私は20ネム購入したので、2539.9円の価値があったはずである。ところが流出の一件以来、ネムを売ることができなくなり、流出の影響もあって、価値はドンドン下がっていく。その様子を1カ月以上、ただ眺めていることしかできなかったのだ。ワシの2500円が……。
3月8日14時39分の相場で1ネム31.6円。日本円で632円にまで下落しているのである。ワシの2000円はどこに行ったんじゃ?
・入り口に案内が……
これはきっちり説明してもらわんと気が済まん。ワシの2000円をどないしてくれんねん、ああ? とにかく会見会場がわからんことには話にならん!
ということで、建物の入り口まで来てみると……何やら案内がある。なんじゃ?
ナニナニ? 「ご用の方は下記まで」とある。たしかに数十万人規模で影響が出ているので、個別に対応していたらキリがない。
そこに広報担当宛ての電話番号が書かれていたので、さっそく電話してみることに。
電話で尋ねれば、会見会場をすんなり教えてくれるだろうよ……。ところが、トゥルルルトゥルルルと呼び出し音は鳴るものの、なかなか担当者は電話に出ない。
雨のなか傘もささずに電話しとんねん。早よ、せえよ! しかしトゥルルルトゥルルル、トゥルルルトゥルルルと呼び出し音を繰り返すばかり……。何をやっとんねん。イライラとし始めたその瞬間!
ガチャ!
お、出たッ!! にわかに緊張が走る。向こうは最初にナニを言うのか? その一言目に耳を澄ませていたら……
「ただいま、電話に出ることができません。発信音の後に、メッセージを録音してください」
なッ!?
留守電だと!?
本社までわざわざ来たというのに、留守電だと!!
わざわざ雨のなか、傘もささずに電話してるのに、留守電ッ!!!!
ワシはなあ……。
ワシは金のことをとやかく言いたい訳じゃないんや……!
なぜ留守電?
留守電ッ!!
会見場さえも聞くことができんのかーーーッ!
ワシの2000円!
どないなっとんねーーーーーンッ!!
・雨は止む!
春はもうそこまで来ているというのに、冬を感じさせるような冷たい雨が降りしきっている。そのなかで、傘もささずに立ち尽くしてしまう。だがこれだけは言える! 止まない雨はないッ!! 「明るい日」と書いて明日と読む! だから前を向いて歩こう。きっといいことあるさッ!!
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24