冬に行われることが多い校内マラソン大会。そのイメージが浮かぶだけで、反射的に「先生、保健室に行ってきていいですか?」と言いたくなる人はどれくらいいるのだろうか。つまるところ、マラソン大会が死ぬほど嫌いだった人。「今は好きになったけれど、昔は大っ嫌いだった」という人も含めれば、けっこう多いのではないかと思う。

少なくとも私はその1人だ。今もマラソンは苦手だが、学生時代の校内マラソン大会は苦痛以外の何物でもなかった……。そんなわけで今回は、私のようにマラソン大会に嫌な思い出しかない同志に捧げる “あるある” を紹介したい。あまりにも散々(さんざん)な記憶なので、33個集めてみたぞ。

【校内マラソン大会が死ぬほど嫌いだった人あるある33連発】

1. とにかく、マラソン大会当日に学校へ行きたくない
2. なんなら、その時期に行われる体育の授業(長距離走)も出たくない
3. というか、実際に何回か授業をサボったことがある
4. 大会当日もサボろうと計画する
5. 前日に水シャワーを浴びて、なんとか風邪をひこうと頑張ったことがある
6. わざわざ布団からお腹を出して眠りについたこともある
7. そうやって努力(?)しても、全然風邪をひかない頑丈な体がうらめしい
8. 仮病で休める手段をマジで考える
9. 自分で学校に電話し、「ウチの息子が体調を崩しまして」と親のフリして先生に言ったら大丈夫だろうか……と一度は考える
10. 学校に着いてから、「体調が悪いので、保健室行ってきていいですか?」と先生に告げる作戦も一度は考える

11. そうやって色々と考えているときに、オカンの「明日、◯◯君のお母さんと一緒に見に行くわ」のひと言で、全ての計画が音を立てて崩れていく
12. オカン、マジで来んでぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいっっっっっててててててぇぇぇぇぇぇええええええええ!!
13. 当日の朝、「校舎が火事で燃えて無くなってないかな」と思いながら学校へ行ったことがある
14. 昨日と同じように校舎が存在しているという当たり前の事実に絶望したことがある
15. ただでさえ憂鬱(ゆううつ)なのに、「一緒に走ろう」と誰かに言われると、さらに憂鬱になる
16. あまりにも憂鬱すぎて、「絶対裏切るやろ」とツッコむ気力さえ無くなることもある
17. スタートピストルが鳴り響くと、憂鬱な気持ちが爆発しそうになる
18. 「校門から外に出たら、速攻で歩こう」と心に決めている
19. いざ外に出ると、沿道を埋め尽くすオカン軍団を目の当たりにし、歩こうという決意が揺らぐ
20. お願いだから、沿道から「頑張れ」と声援を送らんといて! 歩きにくいから!

21. スタートしてから5分以内に、脇腹が痛くなる
22. スタートしてから10分以内に、体のどこかが痒(かゆ)くなる
23. スタートしてから20分以内に、苦しすぎるあまり “生ける屍” になる
24. スタートしてから30分以内に、「一緒に走ろう」と言ってきた友達が何事もなかったかのようにスーっと抜け出していく
25. 「一緒に走ろう」と言ってきた友達の背中が段々小さくなっていくのを見ても、生ける屍だから何も感じない
26. 沿道にいるオカンを見ても、生ける屍だから何も感じない
27. 校庭に入り、女子や下級生から「この人が最後尾?」っていう視線を浴びるのが毎年の恒例行事
28. そこで拍手せんといて! 逆に恥ずかしいから!
29. ゴールすると、安堵感が爆発する
30. 安堵感が大きすぎて、クラスの友達に「お前のオカン、校門の前あたりにおったな」と “いじり気味” に言われても、微笑ましく感じる
31. 安堵感が大きすぎて、思ったより順位の良くなかった友達が「靴ずれ」を言い訳にしてるのを聞いても、微笑ましく感じる
32. 安堵感が大きすぎて、思ったより順位の良くなかった友達が「全部の信号に引っかかった」と堂々とウソをついてるのを聞いても、微笑ましく感じる
33. 安堵感が大きすぎて、一緒に走ろうと言ってきた友達が「何位やった?」と何事もなかったかのように聞いてきても微笑ましく……は全く感じない! おまえええええええええええ!!

執筆:和才雄一郎
イラスト:RocketNews24.