「超ド級濃厚トンコツラーメン」。これ以上盛れないほど盛ったネーミングでラーメンを提供しているお店がある。──先日、そんな情報を耳にした。普通ならへぇーと聞き流すかもだが、筆者(私)の出身はとんこつキングダムの福岡県。とんこつラーメンに関しては人一倍食べてきたので、右から左に受け流すことはできなかった。

「ド」がつくほど濃厚な「どトンコツラーメン」をはじめ、福岡のトップランカーを味わってきた私。はたして東京の濃厚ラーメンはどこまでの破壊力なのだろう。気になったので、食べに行ってみることにした。

・曙橋駅近くのラーメン店

戦いの舞台は、新宿区住吉町の「麺匠 克味」。都営新宿線の曙橋駅を出たらすぐのところにお店はあった。ここのところ寒くなってきたが、当日の天候は晴れで絶好のラーメン日和。お昼の時間を過ぎていたこともあって、スンナリ入店することができた。

同店は券売機で購入するスタイル。推しているのは超ド級濃厚トンコツラーメンだが、つけ麺や煮干し系のメニュー、さらには “なおじろう” というモリモリ系のものまであった。ただ、私が注文するのは超ド級濃厚トンコツラーメン(990円)の一択。どんとこーい!

……と入店するまでやる気満々だったが、券売機をよく見ると、超ド級濃厚トンコツラーメンの隣にある「覚悟してご注文下さい」の文字がどうしても気になる。そして笑顔のハートマークがまた怖い。うっ……と一瞬、ボタンを押すのをためらったが、ここまできたらやるしかない! ええーい、ままよ!!

・壮絶な死闘

店員さんに食券を渡し、待つことしばし。「お待たせしました〜!」と超ド級濃厚トンコツラーメンが目の前に置かれると、私は思わず声を失った。それもそのはず……完全に殺しに来ている! 具材がタップリ乗せられていて麺が見えず。さらには、プリップリのチャーシューが3枚に煮卵2個の大盤振る舞いだったのだ。

超ド級濃厚を味わう前から視覚の先制攻撃とは……。敵を前にすでに泣きそうになっていたが、まぁウマそうである。自分を奮い立たせて実食。まずはスープを飲もうとすると……ほぉぉ! 圧倒的なドロドロさにレンゲが沈まない!!

これまでに濃厚とんこつラーメンは食べてきたが、これは次元が違う。続いて麺も口に運んでみると、食べ進めれば進めるほどボディーブローを食らっているようだ。もはやラーメンではない別の麺類を食べているかのような感覚に、気がついたら私は天を仰いでいた。

いくら食べても減らないような感覚はこれまでにもあったが、今回の「麺匠 克味」は濃厚だとか超ド級だとか、そんなチャチなものでは断じてなかった。言ってみれば、もっと恐ろしいものの片鱗を味わったと言っても過言ではない。

ウマい……でも手が止まる。それなのにまた手が動き始める……と、ウマさと量のギャップでお腹がはち切れそうになりながらも何とか完食したが、ここまでヘビーなラーメンは久しぶり。あらかじめ「覚悟して下さい」と伝えられているのも納得だった。

・数量限定

よほどの大食漢でなければ満腹間違いなしの「超ド級濃厚トンコツラーメン」。数量限定で売り切れることもあるそうなので、どうしても食べたいなら早い時間の来店がオススメだ。写真を見るだけでお腹いっぱいになりそうなラーメンだが、次の日にはもう一度食べたくなっている自分がいた。東京の濃厚とんこつラーメン、見事であった。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 麺匠 克味
住所 東京都新宿区住吉町8−10 ライオンズマンション市ヶ谷1F
時間 月〜土11:00〜24:00 / 日11:00〜22:00(スープ終わり次第閉店)
休日 なし

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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