自分では自信満々で使っていても、実は間違えている日本語は意外と多い。幼い頃「波浪注意報」を「ハロー注意報」、「台風一過」を「台風一家」だと勘違いしていた人は多いハズだ。そして、大人になってからも誤ったまま使用している日本語第1位は、おそらく『うる覚え(うろ覚え)』だろう。
実は記者も30年近く「うる覚え」だと信じ込んでおり、正確には『うろ覚え』だと知ったときの衝撃は今でも忘れない。いいか、1度だけ言うぞ? 「うる覚え」は間違いだ、正確には『うろ覚え』だからな!
・あまり活字にしない
物事をぼんやりとしか覚えていない状態や、曖昧な記憶を指す言葉、それが『うろ覚え』だ。それなりの頻度で使われる日本語だが、活字にする機会はあまりなく、それこそが『うろ覚え』を「うる覚え」と勘違いしてしまう最大の理由であろう。
そもそも「うろ覚え」と発音しても「うる覚え」と発音しても、しっかりヒアリングしていないと聞き逃してしまうほど両者の違いは少ない。そういう意味では “間違いに気づきにくい日本語” とも言えそうだ。
それはさておき、記者が「うる覚え」は間違いだと気付いたのは、携帯電話でメールをする際「うる覚え」が変換できないことがきっかけであった。最初は「うる覚えくらい変換しろよ」と思っていたのだが、調べてみると正確にはうろ覚え……。あらヤダ、30年以上も「うる覚え」で通してきちゃったじゃない……!
以降、明らかに「うる覚え」と発音している人には「うろ覚えが正しいんだよ」と布教しているのだが、うる覚えユーザーは後を絶たない。そこで今回この記事をきっかけに「うろ覚えユーザーを一気に増やそう!」と筆を執った次第である。
・50%の人が「うる覚え」
ちなみに、当編集部内にいた6名に「うる覚え? うろ覚え?」と質問してみたところ、半数の3人が「うる覚え」と答えていたから、やはりうる覚えだと信じ込んでいる人はかなり多いようだ。間違いなのに50%もの人を信じ込ませてしまっている うる覚え……恐るべし。
とにもかくにも「うる覚え」は間違いである。正しくは『うろ覚え』だ。はい、先生1回しか言わないからちゃんと覚えておくように! ここテストに出ますからね!!
執筆:P.K.サンジュン
イラスト:RocketNews24.
▼正確には「うろ覚え」だ。