様々な機種が取り揃うVRゴーグル。しかし一部の製品は、高性能であるもののハイスペックなPCへの接続が必要であり、用途に限りがあった。そんななか、VRゴーグルの市場を拡大するべく「背負えるVR用PC」が発表されたという。
しかもそのPCを開発したのは、世界的精密機器メーカーのヒューレット・パッカードだというから注目せずにはいられない。さて、いったいどんな製品に仕上がっているのだろうか?
・プロ向けのウェアラブルVR PC
新型PCの名前は「HP Z VR Backpack PC」だ。ヒューレット・パッカードの情報によれば、この製品は最もパワフルなプロ向けのウェアラブル(持ち歩ける)VR PCとのこと。
・妥協のない強力なスペック
主な仕様だが、ストレージが256GB~1TB、メインメモリが32GB、CPUは最新のIntel Core i7 vPro、GPUは高性能なNvidia Quadro P5200を搭載。とにかく妥協のない強力なスペックとなっているようだ。
・ドッグから取り出せばVR用PCに早変わり
また、強力なスペックもさることながら、最大の特徴は “背負える” という点である。普段は専用ドックに設置してデスクトップとして使用し、持ち運ぶ際には専用バックパックにセット。あとはVRヘッドセットやコントローラーを接続することで、高品質なVR体験が実現できるという。
プロモーション動画では、デスクトップからバックパックに早変わりしたり、3D映像を見ながら自動車のデザインを確認する様子が見て取れる。まるで特撮映画のような世界が実現すると思うと「VRもついにここまで来たか……」と感心せざるを得ない。
HP Z VR Backpackは9月から受注予定となっており、米国での価格は3299ドル(約36万円)からと予想されているもようだ。進化が加速するVR市場、今後どのように実用化されていくのかが楽しみである。
参照元:YouTube、HP Inc「HP Z VR Backpack PC」(英語)
執筆:K.ナガハシ