基本的に、本場の食べ物はウマい。イタリアで食べるピッツァ、タイで食べるトムヤムクン、そして博多で食べる辛子明太子も格別のウマさである。第31回目の『グルメライター格付けチェック』は、その辛子明太子でライター達の味覚をチェックした。
正直に言えば、高級な辛子明太子を口にする機会など滅多にないライター達がほとんどだが、果たして味の違い、そして価格の違いを見抜いたライターはいたのだろうか? 詳細は以下でご覧いただきたい。
・高い方を当てる
まずは簡単にルールを説明しよう。ライター達が見分けるのは、あくまで「高い / 安い」であり「ウマい / まずい」ではない。目隠しした状態で1度だけ試食し、高い方を当てるというシンプルなルールである。味覚だけではなく推理力も試される企画、それがグルメライター格付けチェックだ。
今回用意した高級食材は、福岡の老舗・山口油屋福太郎の「内藤とうがらし明太子」で、価格は186グラムで税込3215円である。牛肉よりも高い100グラムあたり1600円もする辛子明太子は、国産のスケソウダラの魚卵を使用したという福岡屈指の最高級明太子だ。
対するはコンビニで購入した辛子明太子で、こちらは65グラム入りで税込価格298円であった。魚卵はロシアもしくはアメリカ産ということだが、ライター達は約4倍の価格差を見抜くことは出来たのだろうか?
今回は9名が参加したが、迷いに迷うライターと即答するライターとがハッキリと別れた。だがしかし……即答したからといって正解とは限らない……! 以下でライター達の解答をご覧いただこう。
・田代大一朗(通算成績3勝0敗)の答え:B
「むむ! うーん、答えはBでお願いします。Bの方が粒が細かくて、味も繊細な感じがした。Aはパンチはあるけど作られた感じがした。Aの方が食べ慣れてる感じがして、Bの方が洗練されていた。あんまり自信はないけどBでお願いします」
・P.K.サンジュン(通算成績24勝6敗)の答え:A
「これは難しいなぁぁぁあああ! いい明太子って粒が大きいと思うんですよ。粒立ちがイイというか。そういう意味では若干Bの方が粒が大きかった気がするし、Bの方が味も好み。Aはとにかく辛い。ビックリするほど辛い。問題はコンビニの辛子明太子がこんなに辛いかってことなんですよ。難しいな……好きなのはBだけど答えはAにしよう」
・中澤星児(通算成績23勝7敗)の答え:A
「あ、これはAでしょう。風味が全然違いますね。Aは舌で潰した瞬間に風味がスゴイ。Bはやや臭みがあるというか、風味がない。正直、味はそこまで変わらないけど、これはAだと思いますね。今回は結構自信ありますよ」
・あひるねこ(通算成績11勝4敗)の答え:A
「あー、これはAかな? Aは魚卵の一粒一粒がしっかりしている感じがした。Bは口に入れた瞬間に固さを感じたのと、Bと比べると生臭さを感じた。Aはいつもの明太子とは違って、華やかさというか高い味がした。これはたぶんAだと思うけどなぁ」
・和才雄一郎(通算成績19勝10敗)の答え:A
「答えはAでお願いします。実は1カ月ほど前、博多のデパ地下で明太子を食べまくったんですよ。いい明太子は粒がしっかりしてて、辛さに遠慮がないんですよね。それに近いのはA。でもこんなに辛かったっけな……? メッチャ自信があるわけじゃないですけど、答えはAでお願いします」
・佐藤英典(通算成績17勝12敗)の答え:B
「うーん……。答えはBです。明太子そのものの食感はBの方が繊細。Aは辛い、取って付けたような辛さだった。噛んだ時にほどよいプチプチがあり、嫌みがない塩加減だったのはB。これはまあまあの自信を持ってBです。もうよろしいですか?」
・Yoshio(通算成績14勝10敗)の答え:B
「なるほど……これはBだね。これは自信あるわ。Bの方がプチプチと歯応えがいいし、苦みがない。Aは味が濃いし、調味料で何とかしようとしてた。Bは素材がイイから薄味で味付けされてた。これは間違えないんじゃないかなー。ウマいね、Bは100グラム1600円の価値ありますわ。自信100%だね」
・GO羽鳥(通算成績17勝13敗)の答え:A
「ウマいねぇ、いいねぇ、ご飯が欲しくなるねぇ。答えはA。直感なんだけど、Aはサラサラととっても美しかったし、食べた後の生臭さもなかった。Bも美味しいけど、いつもの明太子で若干生臭さがあった。プチプチはBの方があったけど硬い感じもした。あと皮ね。Bは口に残った。俺がいいなぁと思ったのはAです」
・原田たかし(通算成績3勝5敗)の答え:A
「Aでお願いします。Aの方が圧倒的に美味しかったです。Bはいつも食べているのと違いました(原田は福岡県在住)。ここまで高い明太子は滅多に食べないですけど、Aの方が明太子らしさがありましたね。味付けもAの方が良いですね。今回はあまり迷わずにAで行きたいと思います」
整理すると答えはAが6名、Bが3名ということになった。ここまで3戦全勝の田代が少数派に回り、自信満々のYoshioと中澤は答えが食い違っている……。ともあれ正解は1つだけ!
AなのかBなのか!!!!!!!!!!!!!
どちらが最高級明太子なんだーーーー!!!!!!!!!!!!!
正解は……!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
A!!!!!!!!!!!!!!!!! Aが最高級明太子!!!!!!!!!!!!! 6名が正解!!!!!!!!!!!! よっしゃぁぁあああ! 個人的にはBも十分美味しく約4倍の価格差は感じなかったが、参加者によっては「これは4倍の価値ありますわ」と納得していたようだ。危ねえ、ギリギリで踏みとどまったぜ……!
というわけで、今回は6名が見事に正解ということになった。ここまで不調が続いていた原田も地元福岡の名産で一矢を報いた格好だ。激戦が続くグルメライター格付けチェックは、第32回大会も近日開催予定である。どうぞ、お楽しみに!
Report:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
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▼正解発表の瞬間はこちら。
▼正解で25勝6敗、正解率80.6%のP.K.サンジュン。「Aはとにかく辛い。コンビニで売ってる辛さじゃない」
▼正解で24勝7敗、正解率77.4%の中澤星児。「風味が圧倒的に違う」
▼不正解で3勝1敗、正解率75%の田代大一朗。「難しいけど上品だったのはBかなぁ」
▼正解で12勝4敗、正解率75%のあひるねこ。「Aの方が華やかで高い味がした」
▼正解で20勝10敗、正解率66.7%の和才雄一郎。「博多のデパ地下で食べたのと近いのはA」
▼正解で18勝13敗、正解率58.1%のGO羽鳥。「Aの方がサラサラで好き」
▼不正解で17勝13敗、正解率56.7%の佐藤英典。「Aは取って付けたような味」
▼不正解で14勝11敗、正解率56%のYoshio。「これはB。100グラム1600円の価値あるわ」
▼正解で4勝5敗、正解率44.4%の原田たかし。「福岡の味に近いのはA」
▼第32回も近日開催予定だ。