ブチンッ! もう堪忍袋の緒が切れた。いい加減にしろと言いたい。誰に対してか。うちのタッパーに対してだ。100均のタッパーよりは高いが、ジップロックほど高価ではなく、どちらかといえば安い部類に入る、近所のスーパーで買ったタッパーだ。
容器もフタも透明のこいつを、筆者は大量に持っている。しかし想像以上に相手を選り好みするので、どうか気をつけてほしい。同じグループのはずなのに、「あのフタとコンビ組むのはちょっと……」的に、フタがユルユルのコンビがいたりするのだ。
こちらの商品、1セットで4〜5個のタッパーがセットになって売られている。最初はとても仲が良い。まさに「グループ」といった一体感があり、どの容器も、どのフタをつけてもビシっと閉まる。どのメンツとコンビを組んでも、一生懸命仕事をする。
ところが!
レンジでチンして温めたり、冷蔵庫で冷やしたり……と、グループ活動は大忙し。そして着実にキャリアを重ねていくと……彼らの性格、ならびに容器&フタ自体に「ゆがみ」が生じてくるのか、コンビ活動に対しダメ出しをしてくるのだ。
「あっ、このフタとのコンビだと仕事できません(ゆるゆる〜)」
「オレとバッチリ相性が合うのは、世界であのフタひとつだけです」
──みたいに、フタがぜんぜん合わなくなってくるのだ。わがまますぎだろ! おまえら、最初はひとつだったじゃないか!! どのコンビでもバッチリ仕事してたじゃんか!! そんな仲の悪さなので、いざタッパーを使う時もドッキドキのギャンブルだ。
たとえば味噌汁を入れて、フタを……したら相性ダメでユッルユル。違うフタをつけたら……またユルユル。3つめ……で、やっとこさジャストフィット!! 単に味噌汁を保存したかっただけなのに、無駄な洗い物(フタ)が2つも増えてしまったのだ。
こんな無駄なことはないと思い、フタと容器に相性の印を付けてみたこともあるが、日に日に ゆがんでいくからなのか、いつしか仲も悪くなる。それはまるで、いつしか解散したアイドルグループのように。世界に一つだけのフタは、もうこりごりだ。
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.