この世でもっともいい香りとは、パン屋さんの前を通った時の、あの焼き立てパンの匂いかもしれない。いつもは完全に米派! と断言している私(あひるねこ)でも、あの時ばかりは「え? 前からパン命ですけど?」的な顔をして店内へと入るのだ。
私も含め、そんなパン命なアナタなら、開店直後に即完売してしまうという幻の食パンのことは、当然知っていることと思う。あの激ウマ食パン『角食』を食べずして、パンは語れないのである! もし知らないというのなら、東京・仙川にあるパン屋「AOSAN」に集うべし!!
・開店前から行列が
京王線・仙川駅を降り、5分ほど歩く。静かな住宅街だな~と思いきや、ある建物付近に行列が出来ていることが遠目にもわかった。おおっと、まさか……? そう、こちらが目的地の「AOSAN(アオサン)」だ。お店の前を通り過ぎ、建物横の最後尾につく。
この時、時刻は11時半。平日の開店30分前にもかかわらず、すでに20~30人が列を作っていた。そのお目当ては『角食』という食パン。この『角食』が、どうやら非っ常~にデリシャスらしい。その間にも、私の後ろには人がどんどん並んでいく。
・なんとか購入
列の9割近くが女性で、その年齢層も幅広い。前後からパンを楽しみに待つ声が聞こえてくる。さて、いよいよ開店のようだぞ。店員さんの指示で、前から少しずつ中に案内されていく。う、売り切れないよね? 頼むぞ~。私の順番が来ると……あった! ありました!! 『角食』ゲーーーット!
・並んでも買えるとは限らない
他にもいくつかパンを買って外に出ると、開店15分の段階で店員さんが『角食』の残数をアナウンスしている。マジかよ! もう後ろに並んでる人たち買えないじゃん!! すごい……これが幻のパンの人気ぶりなのか。
・香りからウマい
編集部へと戻り袋から出そうとすると、フワ~ッと漂うパンの香りに先制パンチを食らう。わわ、絶対ウマいよコレ! 『角食』は6枚に切られており、意外にも1斤250円(税抜)とお手頃価格。ただ、見た目は特に何の変哲もない食パンだ。一体何がスペシャルなのか?
触ってみると、耳はけっこう固めなのに中は超フンワリ。思わず、定番である柔軟剤の使用の確認をしたくなる。これはトーストにせず、そのまま何もつけずにいただくのがベストでしょう!
・実食!
苦労して買ったことを思うと、感慨もひとしおだ。さっそく食べてみると……ウっマぁーーーい! フワフワ&モチモチ感がとんでもないことになってる!! 香り高く、ザラつきのようなものが全然ない。超きめ細かい生地だ。
外側はかなりしっかりとした噛み応えがあり、中はしっとりと繊細。焼いていないフランスパンにも似た感覚だが、その密度の高さは段違い。ほのかに甘く、ジャムをつけるのがもったいなく思えてくる。ああ、おいしいパンって何でこんなにおいしいの……。
・何だったのか
1枚だけ入っていた端っこの耳部分は、レア感があってなんだか嬉しい。そういえば、後ろに並んでいた常連風の女性たちも耳付きを探していたなぁ。いずれにせよ、これが食パンだというのなら、私が今まで食べていたのはスポンジだったのでは? と思わざるを得ない。
・他のパンも美味
『角食』以外にも何種類か買ってみたところ、特に甘い系のパンが、かなり甘さ控えめに作られていたのが印象的だった。上品な味で、当たり前だけど菓子パンなどとはまったくの別物。『角食』がなくても、主役はいっぱいいるようだ。
・買うためには?
改めて確認しよう。『角食』を買うためには、開店の12時前から並ぶことが絶対必要。出来れば30分以上前から並びたいところだ。以前は予約で買うことも出来たようだが、今は受け付けていないとのこと。大変だけど、並ぶ価値は大アリの逸品なので、みんな頑張って手に入れよう!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 AOSAN(アオサン)
住所 東京都調布市仙川町1-3-5
時間 12:00~18:00 売り切れ次第閉店
休日 日曜・月曜
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼ワクワク♪
▼買い終わって外に出てもこの行列
▼1斤250円(税抜)とお手頃価格(写真は2斤)
▼柔軟剤を使ったのか!?
▼GO羽鳥「モッチモチしてる」
▼ベーグルに似ているという感想も
▼姉妹サイトPouchの女性記者たちにも好評だった
▼アヴリーヌ(税抜280円)
▼ブルーチーズ(税抜180円)
▼プレーンあんぱん(税抜130円)
▼ショコラ(税抜180円)