「羊の皮をかぶった狼」という言葉があるが、「バカっぽいけど実は策士な迷惑メール」もある。例えば今回ご紹介する迷惑メールもそのひとつだ。「Amazon(アマゾン)」からのメールかと思いきや、よ〜く見ると「Amazone(アマゾーン)」(笑)
──と、油断したら痛い目にあう。ナメてかかったらAmazonのアカウントごと乗っ取られる。クレカ情報もヤバイかも。さらにさらに、情報が抜けないと見るやサクっと諦め、別の方法で小銭を稼ごうとする……という実に策士な迷惑メールなのである。
・アメリカからのアマゾーン
まずこちらのアマゾーン迷惑メール、謎の電話番号からSMSで送られてくる。「+1」と書いてあるので、おそらくアメリカ方面からのメールであろう。そして、その内容は実にシンプル。
「第三者による不正アクセスを検知したため、パスワードを見直し、お支払い方法の再登録をお願いします
www.Amazoneーcoーjp.pw」
──これだけだ。ちなみにドメイン名「.pw」はパラオに割り振られた激安ドメイン。すでに書いてあるURLが怪しすぎるので、おそらく誰も飛ぼうとしないとは思うが、パッと見ただけで「Amazonだな!」と判断して飛んでしまう人もいるだろう。
そんなあわてんぼうの人は、これから表示される巧妙な画面を見て、さらにAmazonであると確信することうけあいだ。どんな画面が出るのかは……次ページ(その2)に掲載する『バーチャルAmazone(アマゾーン)」で疑似体験してみよう!
Report:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
これが何を意味しているのかというと、アフィリエイトリンクが仕込まれており、普通に買い物していったら、少しマージンがアマゾーン製作者に入るのだ。つまり!
ホームラン(情報ブッコ抜き)を狙っているように見せつつ、実は手堅くバント(アフィリエイト)を狙っているのである。運良く騙されて個人情報を入れてくれたら場外ホームラン! それがダメでも、普通のアフィリエイトでコツコツと……みたいな戦法だ。なんという策士! みなさん、騙されないようにご注意を。
<完>
Report:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
こちらもどうぞ → 『GO羽鳥の【実録】迷惑メールシリーズ』