当サイトでは、度々「神対応」を報じてきた。Amazon がニャンコにお詫びの段ボール箱を送ったり、ジョルダンが「北干住」と打ち間違えても「北千住」と表示されるようにしてくれたり。しかしそのほとんどが、「店」から「客」への対応だった。
だが、出たのだ! 今回、「店」から「店員」への神対応が出たのだ!! 一般的な “神対応” 定義とは違うかもしれないが、店の対応は “神” と呼んでもいいほど素晴らしかった。ある店員に「黒人だから接客しないで」と言い放った客に、店が激怒&接客拒否したのである。
・オーストラリアのコーヒーショップでの出来事
オーストラリア・ケアンズのコーヒーショップ『Gloria Jeans』で働くジョジー・アジャックさんは、明るく丁寧に接客するのがモットー。この度店にやってきた女性客にも、ジョジーさんは普段通り丁寧に「いらっしゃいませ」と声をかけたという。するとその客から、思わぬ一言が返ってきた。
「黒人の接客は受けたくないの。白人女性をだして」
そう、人種差別を受けてしまったのだ。
・Facebook上でシェアされ、大きな話題に
この一件をジョジーさんから打ち明けられた友人ジェイド・アレバロさんは怒り、Facebook 上で「Gloria Jeans でジョジーを肌の色で差別して接客を断った女性へ」と始まるメッセージを投稿。
「ジョジーはとっても親切でフレンドリーな人。でもどういった人格かは関係なく、彼女があんな仕打ちを受けることがあってはならない」と呼びかけたのだ。投稿は Facebook 上でたちまち話題となり、国を超えて賛同と励ましの言葉が寄せられた。
・別の店員も差別した女性への接客を拒否
アレバロさんのメッセージの最後では、当時の店内の状況も明かさている。なんでも、別の店員が差別した女性への接客を拒否し、その場に居合わせた客もジョジーさんを擁護したというのだ。
・店「今後も差別した客への接客を拒否していく」
豪メディア『Cairns Post』によると、店の対応はそこで終わらなかった。後日ジョジーさんが出勤すると、店中に「私たちは人種差別に加担しない」とのサインが掲げられており、店員たちが「#No Time For Racism(人種差別している場合ではない)」と書かれたTシャツを着て接客を行っていたのだ!
店は公式 Facebook でも、「これは客が従業員に行った人種差別行為です。私たちは、今後もジョジーを差別した女性への接客を拒否します」と呼びかけている。この様な店の対応に、他の客や地域から多くの賛同の声が寄せられているそうだ。
・ジョジーさん「見た目で人を判断することはできない」
当のジョジーさんは「今回の事態で、周囲の人々は大きな支えとなってくれました。見た目で人を判断することはできません。誰だって親切な行為を受ける価値があるんです」と話しているのだった。
筆者は、冒頭で今回の店の行為を「神対応」と表したが、実は「神」なんかではなく「人間」による一般的なごく普通の対応だ。しかし今現在、客が「◯◯人からの接客を拒否します」と発言した場合、どれだけ多くの店が従業員を守る行動にでるか分からない。残念ながらあまり多くないのでは……という気がするが、あなたはどう思われるだろう?
参照元:Mashable、Cairns Post(英語)、Facebook
執筆:小千谷サチ
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