人口減少は今後の日本にとって、大きな課題である。厳しい現実を伝えるドキュメント番組が、2016年9月25日に放送された。NHKスペシャルの『縮小するニッポンの衝撃』だ。
番組では、北海道・夕張市の現状や東京都・豊島区の取り組みなどを伝えると共に、私(佐藤)の郷里、島根県の実情を伝えている。もっとも衝撃的だったのは、島根県の人口が大正時代を下回っているというのだ。マジかよ、切実だとは思ったが、そこまでとは……。
・2020年には東京も
番組では、冒頭に2016年の国勢調査の結果を紹介している。調査が実施されたこれまで、約100年の間で、今年の結果が初めて「人口減少」に転じたそうだ。このままで行くと、2020年の東京五輪を迎える時には、東京でさえも人口減少に陥る可能性があるという。
・住民組織が行政サービス
人口減少がこのまま続くと、行政サービスの提供が難しくなるそうだ。実際、現在でも地方の過疎化が進む地域では、財政がひっ迫して、十分なサービスの提供が困難になっている。
・集落が消滅するかも
島根県の雲南市では、すでに10年前から行政サービスを住民組織が担っているという。その住民組織メンバーも年々歳を重ねており、組織存続も危ぶまれている。ある集落では、人口減少によって田畑は荒廃して荒地となっている。荒地は住民たちが居住する地域を取り囲むように広がっており、道を寸断しかねない状況。
行政サービスの維持どころか、集落が消滅してしまう可能性も否めない。
・どうすれば良いのか……
振り返ると、私が小学校の時には、島根県は「過疎化日本一」と教わった。その数十年前よりも、さらに事態は悪化しているに違いない。あれからも人口の流出は続いており、ついに大正時代を下回るようになってしまったのか……。私が1人、島根に帰ったところで、事態は改善されるとは思わない。まして島根県だけの問題ではないので、この問題、みんなで考えよう。
ちなみに9月28日の午前0時10分から再放送が行われるそうだ。
▼荒地に囲まれた集落は、陸路で行けなくなっているそうだ