本日2016年7月30日は「土用の丑の日」である! 細かい由来は置いておいて、1年で1番うなぎをモリモリ食べたい日だ。だがうなぎは安いとは言い難く、庶民には勇気のいる食べ物であることは間違いない。「あー、たまにはうなぎを食べたいなぁ」と呟いていたところ、ある男が声をかけて来た。
男の名は佐藤英典。彼いわく「俺は100円でうなぎを味わう方法を知っている。しかも養殖モノじゃない、国産の天然うなぎだ。これから食いに行くけど一緒に来るか?」と言うではないか。100円で国産の天然うなぎってマジか……! これは付いていくしかあるまい。
・雰囲気のいい店に到着
足取り軽やかに街を行く佐藤。「100円で国産の天然うなぎってマジですか?」と聞くと、ニコニコしながら、こう答えた。
「俺がウソを言ったことがあるか? 余裕でマジだ。しかもそこの大将は超一流の職人で、タレも創業から付け足してる極上品。食べたらうなぎの概念が変わる究極の逸品だ」
そ、そこまで自信満々なら間違いあるまい。しかもたったの100円なんて夢のようだ。途中コンビニに立ち寄りつつ到着したのは、とあるうなぎ屋である。店構えといい雰囲気といい、確かにウマそうな気配がビンビン漂っているではないか。さっそく入店しようとすると佐藤に「おい、どこに行くんだ?」と呼びとめられた。……えっ?
・店には入らない
黙っていると、佐藤はコンビニで購入してきた100円のご飯を片手に、モクモクと煙の出る換気扇の下へ移動。嫌な予感は的中し、佐藤は煙を浴びながらガツガツと白米をかき込み始めた! ちょ、ちょっと何してるんですか!!
「いいか、人間の最大の武器は想像力だ。想像力さえあれば何でも叶うんだ! しかも煙という最高のオプションがあれば、白米もマジで極上のうな重になる!! くぅぅぅー、こいつは浜松の天然うなぎだぜぇ。大将も相変わらずいい仕事しているわぁ」
……天才なのか大馬鹿なのか、おそらく大馬鹿だと思うが、佐藤はこう続けた。
「かの有名なイギリスのチャーチルが、マティーニが好きすぎてベルモットの瓶を眺めながらジンを飲んだのと同じだ。おっと、マティーニがジンとベルモットで出来ているカクテルってことを知らなかったかな? 今後は “チャーチル佐藤” と呼んでくれても構わないぞ」
・常人には真似できない方法だった
チャーチル佐藤くらいのレベルになると、煙ではなくうなぎの写真だけで国産天然うなぎが味わえるらしい。「やっぱ天然モノは違う! 脂の旨味が五臓六腑に染み渡らぁ!!」とご満悦の様子だったので、彼を置いて記者はそっと帰路に着いた。
客観的に見ればガセネタだと言わざるを得ないが、佐藤の表情を見る限り、彼の舌と脳には最高級うなぎが再現されているのかもしれない。あまりオススメしないが、想像力に自信がある人は試してみてはいかがだろうか……。
Model:チャーチル佐藤
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼うなぎ屋の前で白米を取り出すチャーチル。
▼食らう!
▼食らう!!
▼食らうッ!! 「今日のは浜松産の天然モノだな。大将もいい仕事してるわ」
▼レベルが上がると写真でも余裕らしい。
▼佐藤「脂の旨味が五臓六腑に染み渡らぁ!!」
▼あまりオススメしないが、想像力に自信のある人はいい……かもしれない。