DSCN3368

東京に星の数ほど存在するラーメン店。醤油をはじめ、みそ、とんこつ、塩……さらには爆盛り系と、その種類は選べないほど豊富だ。だからこそお客さんが行列を作っていたら、そこに行ってみたくなるものだが、ずっと私(筆者)は新宿御苑前にある「いつも外国人客が行列を作っているお店」が気になっていた。

その名前は『新宿御苑らーめん桜花(おうか)』。2015年9月、激戦区の新宿にオープンし、ジワジワと人気は上昇。今では外国人のお客さんを見ない日はないほど、人気を博しているお店である。

・横浜にあった人気店

オープンしてまだ1年も満たないため、その名を初めて聞く人もいるだろう。実をいうと、こちらは2002年に横浜で人気店だったつけそば専門店『めん創桜花』の店主がオープンさせたお店。『めん創桜花』は14年もの長い間、営業してきたが、お店には悩みがあったらしい。

それはどうやったらできるだけ多くの人に「食」を楽しんでもらえるのかということ。車いすのお客さん、文化の異なる海外のお客さんなど、外食が厳しい環境の人でも気軽に食事ができることを模索し、実現させるために新宿に移転したそうだ。

・工夫が凝らされた店内&ラーメン

実際、お店に行ってみると、さまざまなところに工夫が凝らされていた。車いすのお客さん専用のスペースがあれば、専用テーブルもある。そして中でも、気になったのは「Halal(ハラル)」の文字。あまり聞きなれない言葉かもしれないが、これはイスラムの世界で合法なことを指す。

つまりこの認定証があれば、イスラムのルールに従って作った料理を提供しているという証拠。どうりでイスラム系のお客さんが多かったわけだ。では料理の味はどうなのだろう。一番オーソドックスなメニューの御膳ラーメン(1100円)を注文した。

・落ち着く味

外国のお客さんのために用意された英語のメニューを眺めながら、待つこと数分。御膳ラーメンが運ばれてきた。その内訳はラーメン、ご飯、ヤングコーン、鶏肉のグリル、半熟卵、糸唐辛子といったところ。パッと見、そんなに他店のラーメンと大きく変わらないような感じだ。

DSCN3372

しかし、鯛とトマトのスープから飲んでみたところ……非常においしい! アッサリしていて、どこか落ち着く感じといったところだろうか。さらに柚子のエスプーマ(泡)を混ぜると、ピリッとしていて違う味を堪能することもできた。そしてハラルフードといえば、味がないと思いがちだが、まったくそんなことはなかった。

・七変化するラーメン

また、この店のラーメンは「七変化」するという触れ込みだったが、まさにその通り。ひとつひとつの素材にこだわりがあり、限られた条件の中で独特な味を生み出していた。特にスープをご飯に注ぎ、「鯛茶漬け」にする方法には驚かされた。

DSCN3385のコピー

それに加え、食後に出てくるオーガニックティーがサッパリしていて絶妙。個人的には「八変化」した感覚だった。アッサリ系が好きな人はきっと気に入るはず。ハラルフード、そして新しい形のラーメンを味わってみたい方は、ぜひ訪れてみてはいかがだろう。

・今回ご紹介した店の詳細データ

店名 新宿御苑らーめん桜花
住所 東京都新宿区新宿1−11−7 サンサーラ第五御苑ビル1F
時間 12:30〜15:00 / 18:00~22:00
定休日 金曜日

参考リンク:らーめん桜花
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼お店の外観
IMG_4689
▼道を挟んだら花園小学校がある
IMG_4692
▼オシャレで不思議な看板
IMG_4690
▼具材はらーめんと別に出てくる
DSCN3377のコピー
▼麺もスープとよく絡んでおいしい
DSCN3381のコピー
▼最後はスープをご飯にかけて「鯛茶漬け」
DSCN3385のコピー
▼食後のオーガニックティー
tea