2007年にiPhoneが発表されてから約9年が経過した今。iPhoneはショッピングやカーナビ、さらには健康管理をこなすまでに進化し、電話番号やメールアドレスだけでなく、もはや使用者の個人情報が全て入っているともいえる。
そんなiPhoneを開発したAppleが、個人情報の問題をめぐってアメリカ政府とトラブルになっているという。なぜなら、iPhoneのセキュリティーレベルが高過ぎるからだというのだ。
・ティム・クックが突如メッセージを公表
2016年2月16日、AppleのCEOであるティム・クックが突如、Apple US版のホームページ上で「A Message to Our Customers(お客様へのメッセージ)」という題名の文章を公表した。
・アメリカ政府の命令に反対
その内容を簡単にいうと、「アメリカ政府、およびFBIがセキュリティーを回避するための “バックドア” を作って欲しいと要求しているが、Appleはその命令に断固として反対する」というもの。
バックドアとは直訳すれば裏口、つまり「正規の手続きをせずに侵入可能なルート」のこと。それにしてもアメリカ政府やFBIからの命令に反対!? ここまで規模の大きい話になっているところを見ると、よほどのことだと思われるが、いったいどのような出来事が起こっていたのだろうか……。
・FBIも突破できなかったセキュリティー
このトラブルの原因は、テロ事件の捜査に必要な情報を得ようとFBIがAppleのセキュリティーを突破しようとしたが、iPhoneのメッセージなどの情報にたどり着けなかったからだという。
なるほど、Appleのセキュリティーレベルが高過ぎたために、世界中のサイバー脅威に対応出来るように訓練されている、あのFBIでさえお手上げになってしまったという訳である。
・今後の動向が気になるところ
ということは、自分のメールを乗っ取られたり、監視されないためには「iOS」の『メッセージ』を使うのが、今世界で最も優れた方法とも言えるが……果たして、Appleは築き上げたセキュリティーの壁をアメリカ政府から守り抜くことが出来るのだろうか。今後の動向が気になるところだ。
参照元:Apple(US)(英語)、YouTube
執筆:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.