ちょっと前までは都市伝説かと思っていたが、女性とデートをしてもワリカンの男性はマジでいるらしい……というか多いらしい。バッキバキの昭和生まれ、第2次ベビーブームのど真ん中生まれた、いわゆる肉食系の筆者にとっては、にわかに信じられない事実である。
女性とデートした場合、男が払うのがあたり前だと思っていたし、過去はたったの1度もワリカンにしたことはない。それが偉いとかワリカンが悪いとかいう話をするつもりはサラサラないのだが、かねてから一つだけ疑問がある。それは「デートしてワリカンにする男性には下心がないのか?」ということだ。
・カップルや夫婦は除外
誤解を生まぬよう、まずはしっかりとシチュエーションを限定しよう。まず、カップル及び夫婦の場合は、2人の間でそれなりのルールが出来上がっているだろうから、ワリカンだろうが女性が奢ろうが構わない。この場合のデートは今回の対象から除外する。
筆者が言いたいとは、付き合う前の2人、さらに言えば付き合うかどうかわからない2人、さらにさらにいえば「このあと何かあるかもしれない2人」のことだ。この場合のデートにおいて男性がワリカンにするということは、下心がないということなのだろうか?
・下心があるからデートするんじゃないのか?
あくまで筆者が結婚する前の話だが、結婚する前の話だが、結婚する前の話だが! 筆者はデートをする際、2000%下心があった。でなければ2人で会う必要はなく、全てはデートの終盤にかけて起こるかもしれない “その瞬間” のために、フルパワーを賭けていたといってもいいだろう。
だからこそ、女性に対して奢る行為そのものに疑問を感じたことがなく、ごくごく自然の流れでそうしていた。その人に少しでも良く思われたいがために、「お洒落をする」「会話を弾ませる」と同じラインで「ご馳走する」が並んでいたのだ。
・「奢らない」=「もったいない」
逆にいえば「奢らないこと」は、それまで上手くいっていた流れを自らぶち壊す自殺的行為であり、もったいないとしか思えない。ドラクエでいうならば、何十時間もかけてレベル上げしたのに、エスターク(大ボス)の前でデータを全消去するようなものである。
「下心はない」ということであれば、それはそれでいいだろう。筆者にとってそれはデートではないが、人によって価値観は様々だ。だが、「下心はあるけどワリカンにする」という人の思考は理解に苦しむ。ただただ「もう少しでクリアできるかもしれないのに もったいねぇ!!」と感じてしまうのだ。
・ワリカンにする人は心が強い?
違った見方をすると、「肝が太いな」とも思う。バリバリの下心がありつつもワリカンにし、さらにその後「俺んとこ来ないか?」的な発言を、筆者ならば顔からファイヤーで到底できない。
どうしても「こいつワリカンにしたくせに、いけしゃあしゃあとよく言えるな」……と思われていそうで、ためらいを感じてしまう。ワリカンにしつつもそれができる人は、おそらく相当自分に自信があるのだろう。
……とツラツラと書いてきたが、基本はゲスいことこの上ない話なので、話半分で聞いていただけたら幸いだ。なお、これは結婚する前の話。結婚する前の話。結婚する前の話であることも重ねて記述しておこう。ただ本当に、デートでワリカンにする男性には下心がないのだろうか? マジでわからない……。
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.