アメリカの映像製作会社が公開した動画「Junk Mail」が話題になっている。その動画の主役は、ごく普通の98歳のおばあさんだ。
家族と疎遠になってしまったおばあさんが、「一人ぼっちの時に何をしているのか?」にスポットライトを当てたところ、あまりにも寂しい光景が目に飛び込んできたのである。誰もが胸が締めつけられること必至だ……!
・おばあさんの日常生活にカメラが潜入
昼間は老人ホームで過ごし、デイサービスの時間が終了するとバスに乗って帰宅する。これがおばあさんの日常だ。老人ホームでは楽しそうに過ごしている様子だが、デイサービスのない日や、帰宅してから一人になったおばあさんは何をしているのだろうか?
物陰から静かにおばあさんを撮影していた、老人ホームのスタッフと取材班の目に飛び込んできたのは、ひたすら “何かの紙” を細かくちぎり続けるおばあさんの姿であった……。そしてその紙とはどうやら、無作為にポストに投函されるチラシなどの、いわゆる “ジャンクメール” だったのだ。
・ジャンクメールを相手に
話し相手がいるわけでもなく、静かな閉じられた空間で一人、ジャンクメールをちぎり続けるおばあさん。語らずとも深い寂しさが伝わってきて、心が痛い映像である。
「ちぎって、もっともっと細かくちぎって、ゴミ袋に入れるのよ。何かしていないと頭がオカシくなっちゃいそうで」と、おばあさんは言う。どんなことでも、とにかく何かをすることで、必死に孤独や寂しさを紛らわせていたようだ……。
“老人ホームの外” でのおばあさんの暮らしについて、初めて目の当たりにした老人ホームのスタッフも、大きなショックを受けた様子。「大丈夫。あなたは一人じゃないのよ。愛しているわ。」と涙ながらにおばあさんを抱きしめる場面も、ビデオには収められている。
・ネットでも話題
ビデオを見たネットユーザーからは以下のようなコメントが寄せられている。
「涙が止まらない」
「胸が締め付けられる」
「悲しくて、美しい映像だ」
「おばあさんに手紙を書きたい!」
「おばあさんの幸せを心から祈ってます」
などなど。その他には、「おばあさんが亡くなった時、おばあさんの家族はきっと後悔するだろうな……。」といった鋭いコメントも。
世界的に少子高齢化が進む昨今だ。このおばあさんのように、家族や親戚との関わりはほとんどなく、深い孤独の中で日々を生きている人は数えきれないほどいるに違いない。
それぞれの家族が、本当にさまざまな理由や事情を抱えていることだろう。だからもちろん誰かを責めるとか、そういうことではない。ただこのビデオを見て、久しく話していなかった相手に電話をかけたくなった人もいる……のかもしれない。
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