佐藤です。各地に取材に行くと、私は必ずお土産ものをチェックするようにしている。時々驚くような珍品(?)に出会えることがあるからだ。近年もっとも衝撃を受けたお土産は、福岡で発見した「博多ウェハース王」である。ウェハースをチョコでつつんだお菓子なのだが、この商品に付属している冊子の物語はめちゃくちゃだった。
これに匹敵する、いやコレを超える珍品を私の地元島根でみつけてしまった。その名も「ほういちの耳まんぢう」である! マジかよ、小泉八雲ゆかりの地とはいえ、なぜ怪談を題材した!? しかもちぎられた芳一の耳をまんじゅうにしてしまうと! 怖えよ!!
・怪談芳一
『耳なし芳一』は、小泉八雲の『怪談』に取り上げられた怪談である。盲目の琵琶法師芳一が、平家の怨霊に耳をもぎ取られるという恐ろしい話だ。
・八雲の土産物
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は松江市で生活していたことがあり、その住まいは国の史跡に指定されている。松江駅や出雲縁結び空港では、八雲を題材にしたお土産がいくつも販売されているのだが……。
・耳を食う……
その八雲の代表作である耳なし芳一を扱ったお土産は、おそらくコレしかないだろう。まさか耳をまんじゅうにしてしまうとは。しかも店頭のサンプルが割とリアル。耳を食うのかよ……。
・悪くないよ
実際に購入して実物を見てみると、思ったよりも可愛らしい感じで安心した。やっぱあまり生々しく再現するのは、避けたのか……。勇気を振り絞って食べてみると……。うん、悪くない。一般的な白あんのまんじゅうである。なかにはいちじくが入っていて風味も豊かだ。
余談だがロックバンド「人間椅子」が2016年2月3日に発売するニューアルバム『怪談 そして死とエロス』のなかにも、芳一と雪女を題材にした曲が収録されているぞ。人間椅子ファンはこのまんじゅうを食いながら、アルバムを聞くと良いかも。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼「ほういちの耳まんぢう」。まさかあの耳をまんじゅう化するとは……
▼イラストの芳一には耳がない……。この耳なんだよねえ……
▼芳一の耳を忠実に再現……
▼中には白あんといちじくのソース
▼お、意外とおいしい
▼芳一の耳を食ってしまたぁああああ! うわぁあああ! この世のなかをぉおおお!!