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【本人降臨】俳優ティム・ロスが「なんでも答えます」とネット上で質問を募集! Q&A 33選がこれだ!!

2015年12月25日

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2016年2月27日より日本でも公開予定のクエンティン・タランティーノ監督の最新作『ヘイトフル・エイト(The Hateful Eight)』。真冬の南北戦争を舞台に8人の “くせ者” が登場するこの作品を、多くのファンが心待ちにしていることだろう。

そして “くせ者8人” の内の1人が、渋〜い俳優ティム・ロスさん!  久々のタランティーノ作品登場となるロスさんだが、この度、映画よりも一足先に海外サイト Reddit に降臨!! なんと、「なんでも聞いて下さい」と広く質問を受け付けたというのだ。ということで今回は、ロスさんが答えた Q&A 33選をお伝えしちゃうぞ!

Q1:『ヘイトフル・エイト』の撮影はどんな感じでしたか?
A1:素晴らしい撮影現場だったよ。自分の出番じゃないとき、必要がなくても、みんなで他の役者の芝居をモニターで見ていたんだ。セットアップ中には、タランティーノ監督はでっかい音で音楽を流していた。ときどき、撮影中に大笑いしだした監督を、撮影の邪魔になるからと現場から出したりしたこともあった。毎日、夢みたいだったよ。

Q2:コロラド州での、『ヘイトフル・エイト』の撮影はどうでしたか?
A2:良かったよ。残念ながら、少し暖かすぎた。大雪が降るようにみんなで祈ったら、ちょっと待ったけれど、ちゃんと大雪になった。地元の人々はとても親切で、ビリヤード台付きの素晴らしいバーやレストランもあって、ひと時の “地元民” として良い時間を過ごせたよ。山々も美しかった!

Q3:僕は、『ヘイトフル・エイト』をアムステルダムで見るつもりです。大麻を吸って、地獄みたいに思いっきりハイの状態で見ても、あの作品は理解できますか?
A3:地獄みたいに思いっきりハイの状態であの作品を見たら、スゴく違った体験になるだろうね。素面とハイの両方で見ると良いね。僕ならまずは素面で見て、その後にハイの状態で見る。でもそんなにハイな状態で見たら、ゾッとしてしまうかもしれない。

Q4:映画『レザボア・ドッグス』と『パルプ・フィクション』、どっちの方がより好きですか?
A4:『レザボア・ドッグス』。なぜなら、タランティーノ監督と初めて仕事をした作品だから。初めて楽しいことをしたときの体験は、いつまでたっても記憶に残るものだし、なによりタランティーノ監督との仕事はめちゃくちゃ面白い。

Q5:映画『パルプ・フィクション』のスーツケースの中身は何だったんですか?
A5:撮影現場で実際に入っていたのは、「バッテリーとランプ」。でもタランティーノ監督は、あの場面で何が “入っていることになっているか” 教えてくれたんだ。他の誰も知らされていないし、僕も子供にも教えたことはない。

Q6:映画『レザボア・ドッグス』の最後の方の場面で、Mr.ホワイトが Mr.オレンジに何かささやきましたよね? なんて言ったんですか?
A6:覚えているけど、教えないよ。君が知らないなら、僕は言わない。『パルプ・フィクション』に登場する “ブリーフケースに何が入っていたのか?” みたいなものだ。作品にとっての “プライベートの部分” は、見る人の中でずっと興味深い形で広がっていく。あなたは、Mr.ホワイトが何と言ったと思う? 聞いてみたいな。

Q7:あなたは、映画『フォー・ルームス』のテッド役で出演されていましたが、それまでのあなたのキャリアからすると、あの役を演じるのは難しかったと想像します。どうですか?
A7:あの作品を見た人は、ほとんどが “ラリって” いたんじゃないかな。それくらい変な映画で、クレイジーなコミックのスゴい部分がギュッと詰まっていた。

映画『ジョーズ』を見たとき、子供だった僕はイスから飛び上がった。『フォー・ルームス』の撮影初日で、そんな “思い切った動作” を演じてみたことで、あの作品での僕の演技の方向性が決まったんだ。そのほとんどが即興だった。僕は観客にささやきかけるような演技よりも、体全体を使ったパフォーマンスの方が大好きなんだ。『ヘイトフル・エイト』でもそんな演技をしたよ。

Q8:『ヘイトフル・エイト』と『スター・ウォーズ』の上映時期が重なりますが、タランティーノ監督が 「ディズニーが LA のある映画館を脅して『ヘイトフル・エイト』のスクリーンを奪った」と怒っていますね。このことについてどう思いますか?
A8:なぜ、そして、どうやったらこんなことが起こるのか理解できない。すでにチケットも売り出され、劇場まで家族を連れて見に行くキャストだっていたり、スクリーンの色々な準備だってされていたはずだ。何が起こっているか分からないよ。

Q9:人々が想像できないような、なにか変わった趣味を持っていますか?
A9:僕は写真をよく撮るんだ。『ヘイトフル・エイト』関連で、ロンドン、パリ、ニューヨークをまわったとき、仕事がなければ外に出て、クレイジーな写真をたくさん撮ったよ。あれは楽しいひとときだったし、僕は写真を撮影するのが大好きなんだ。

ネット上では公開していないけれど、ロサンゼルスでは展示会も行った。でも特にこれぞという趣味はない、休みのときは、ほとんど家でゴロゴロしているんだ。

Q10:今後、演じてみたい役や関わりたいプロジェクトなどありますか?
A10:そんなふうに考えたことはないな。キャリア計画を立てたこともない。どんな仕事が舞い込んでくるか、そして自分がどう対応するか、ただ待っているだけって感じだ。頭の中に、ゲームプランを描くことはないけれど、なにか大きな演劇のプロジェクトには興味がある気もする。僕は舞台で演じることが苦手だから、舞台の仕事は経験がないんだ。今後演じてみたい役も、思いつけない。

Q11:これまで食べた中で、最高のハンバーガーは何ですか?
A11:『In-N-Out 』のアニマルスタイル。

Q12:好きなホラー映画は何ですか?
A12:ホラー映画はあまり好きではないんだけど、『シャイニング』は好きだ。『死霊のはらわた』みたいなのが好きなんだ。『死霊のはらわたII』は、最高の面白さだった。僕の手を返せ!

……さらなる質疑応答は、次ページ(その2)へ GO!

参照元:Reddit(英語)
執筆:小千谷サチ
イラスト:稲葉翔子

【本人降臨】俳優ティム・ロスが「なんでも答えます」とネット上で質問を募集! Q&A33選がこれだ!!

Q13:タランティーノ作品の中で、『ヘイトフル・エイト』でようやく、あなたの本来のアクセントを使って話せますね。どんな気持ちですか?
A13:『パルプ・フィクション』でも、自分のアクセントで話していたよ! 『レザボア・ドッグス』では、慣れないアクセントで話さなければならなかったけど、他の3作品では、自分のアクセントを使っているよ。タランティーノ監督が、僕のアクセントに合わせて書いてくれたんだ。

Q14:これまでに、あなたはタランティーノが関わった4つの作品に出演していますね。どの作品の撮影が、最も楽しかったですか?
A14:全てが楽しかったよ。彼は撮影現場をサーカスのように楽しい空間に変えてしまうんだ。どの作品も、まったく異なって楽しかった。彼の書くものは、魔法みたいだったり、ミュージカルやコメディ風かつ文学的だったりと、俳優はプレゼントを受け取るようなものなんだ。全て良かったから、順位をつけることなんて出来ないよ。

『ヘイトフル・エイト』でも、とても楽しいひと時を過ごした。舞台挨拶などスタッフが集まるときは、ちょっとした同窓会みたいな感じで、グループメールなんかでもバカげたやり取りを行っているんだ。

▼『ヘイトフル・エイト』の予告編

Q15:映画『ロブ・ロイ/ロマンに生きた男』に登場する、剣での決闘シーンは最高でした! どれくらい練習されたんですか?
A15:3〜4カ月かかったかな。撮影の合間があれば、いつも練習していたよ。剣の達人の役になりきっての決闘シーンの撮影は、とても骨の折れることだったけれど、だからこそあそこまで迫力のある決闘シーンになったんだと思う。

Q16:なぜ映画『イングロリアス・バスターズ』に出演しなかったんですか?
A16:出演するつもりだったんだけど、『ライ・トゥ・ミー 嘘は真実を語る』の撮影がスタートする時期と重なってしまって、スケジュールがあわなかったんだ。残念だよ。素晴らしい脚本だったからね。

Q17:FIFA の自画自賛映画だと悪名高い『ユナイテッド・パッションズ(United Passions)』で、ゼップ・ブラッター会長役を演じたそうですが……本当ですか? そしてあの作品をどう思いますか?
A17:うん、本当だよ。子供たちの、大学の学費のために出演したんだ。作品は最悪だ……と言いたいけれど、僕は見たことがないから、何とも言えないな。あの作品に参加したくはなかった。けれども2人の子供の大学の費用を稼ぎたかったんだ。あまり深く考えずに、作品に出演することを決めたけど、一度決心したら、最後までやり遂げなければならない。自分がしたくないことをやるのは、大変だった。でも、家族のためにやったことは嬉しく思うよ。

▼『ユナイテッド・パッションズ』の予告編

Q18:ウェイトレスにはチップを支払いますか? (『レザボア・ドッグス』の最初のシーンより)
A18:うん、いつも支払うよ。でも、スティーブ・ブセミは “払わない” 。

Q19:好きな大麻のタイプは何ですか?
A19:眠くなるから、大麻は吸わないんだ。『ヘイトフル・エイト』の撮影が行われているとき、眠れないときがあったんだ。だからコロラド州の大麻ショップに行って、一発で眠れるやつを頼んだよ。ハイにもならずに、効き目はバッチリだった。

Q20:レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイド、ザ・ローリング・ストーンズ 、ザ・ビートルズで、一番好きなバンドは?
A20:ピンク・フロイド。

Q21:映画『フォー・ルームス』の続編はないんですか?
A21:実際に、続編を作る話は持ち上がった。でもあの後に起こったことを描けば、とても面白いかもしれないけれど、同時に悲しい映画になってしまうことだろう。申し訳ないけど、続編は作られない予定だ。

Q22:どんなふうに1日を始めるんですか?
A22:例えば今日はこんな感じだった:起きて、犬の糞を片付けて、息子を床屋に連れて行って、店で荷物の配達を頼んで(『ヘイトフル・エイト』のダレンという美術スタッフに、タバコを送ったんだ)、シャワーを浴びて、自分のオフィスでこうやってみんなの質問に答えているんだ。犬の糞を片付ける部分が、あんまりいい感じじゃないな。

Q23:夕食は何を食べるんですか?
A23:分からない。僕の人生は行き当たりばったりなんだ。妻と食事に行くかもしれない。近くにいいレストランがあるんだ(どこにあるかは、教えない)。あ、やっぱりデニーズに行くよ。

Q24:好きなアイスクリームの味は何ですか?
A24:ピスタチオ。でも南フランスに行ったときでないと食べない。

……残りの質疑応答は、次ページ(その3)で!!

参照元:Reddit(英語)
執筆:小千谷サチ
イラスト:稲葉翔子

【本人降臨】俳優ティム・ロスが「なんでも答えます」とネット上で質問を募集! Q&A33選がこれだ!!

Q25:夕食として、何を食べるのが好きですか?
A25:インドア料理なら何でもいいよ。ホームクッキングが好きなんだ。台所に座って、食べる。フレンチディップを食べたけど、美味しかった。

Q26:テレビは見ますか?
A26:もっぱらニュースか、古い映画ばかり見ているけれど、最近は『THE WIRE / ザ・ワイヤー』をもう1回見た。ロケ中やホテルに閉じこもっているときに、テレビを見ることが多い。でも旅先でイギリスの『The Great British Bake Off』という料理番組を楽しんでいても、最終回を見ることが出来ないから歯がゆいよ。

Q27:どうかお願いですから、次の『ドクター・フー』になってもらえませんか?
A27:いいよ! キャストに選ばれたら、もちろんやるさ。

Q28:あなたが監督した映画『素肌の涙』は、近親相姦がテーマで、とても難解な作品でした。撮影はどれくらい難しかったですか?
A28:撮影は、とてつもなく複雑だったよ。児童虐待がテーマだから、感情的な面で難しさを覚えた。しっかりと準備をしたから、撮影自体よりも、その準備や撮影後の編集の方が難しかったな。

虐待される娘を演じたララ・ベルモントの感情的な状態を配慮して、撮影現場にカウンセラーを配置した。彼女が問題を抱えないで済むように、必要に応じて専門家の助言などを得たんだ。

Q29:トロント国際映画祭で『素肌の涙』が上映されたとき、1人の男性が文句を言っていましたね。するとあなたが出て行って、その男性とロビーで話されていたように記憶しています。どんな話をしたんですか?
A29:彼のことは覚えているよ。でも同じようなことは、他の劇場でも起こったんだ。だからあの作品を紹介するとき、僕は「もしもこの作品に問題があって、席を立たれるときは、他の観客の邪魔にならないように静かに退席して下さい」とお願いしているんだ。

あの時、僕が劇場のバーに座っていたら、1人の少年が上映中に出てきたんだ。彼もひどい虐待を受けていて、僕たちは話をした。僕が虐待をされたことなんかも語った。するとその “文句を言っていた男性” が客席から出てきて、「これはただのケシカラン作品だ」と僕に対して怒りをあらわにしていた。けれど、僕が制したら彼もすぐに落ち着いたんだ。その後、僕たちは話をしたよ。

他の観客の中にも、性的虐待の加害者だったり被害者だったりした人がいたから、彼もそうだったのかもしれない。そして作品の中に、彼自身の姿を投影していたのかもしれない。

Q30:調子はいかがですか?
A30:いいよ。ようやく時差ぼけも治って、家でゆっくりしている。

Q31:クリスマスプレゼントに、何が欲しいですか?
A31:仕事。

Q32:そんなに完璧でいるってどんな感じがするものですか?
A32:なかなか良いものだよ。

Q33:テレビドラマ『ライ・トゥ・ミー 嘘は真実を語る』で、心理学者カル・ライトマン博士を演じていて身についた技術はありますか?
A33:ライトマン博士の元となった学者の男性が、よく撮影現場にやって来ていたんだけど、なんだかそこに批評家がいるみたいな気分だったよ。なぜなら、僕がやっていることが嘘っぱちかどうか、彼には分かるからね。あの番組を通して、科学を学ぶことも出来たけど、僕は距離を保って、あえて何も学ばない方を選んだ。でも、多くの俳優が科学をとてもよく学んでいたよ!

参照元:Reddit(英語)
執筆:小千谷サチ
イラスト:稲葉翔子

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