突然だが私(中澤)はガチのオッサンだ。タバコを買う際にはもちろん年齢確認なんてされないし、仕事終わりには体臭が気になる。街で私とすれ違った人はみんな、見るまでもなく雰囲気でオッサンと判断しているだろう。
しかし、オッサンだって夢を見る。「美しくなりたい……」と。ああ、なぜ私はこんなにも醜いのか……美しくなりたいったら美しくなりたい! どんな手を使っても!! そんな衝動を抑えきれなくなった私は浅草に向かった。目的地は以前、佐藤記者が侍になった変身スタジオ七色だ。
・変身スタジオ七色への信頼
そもそも、なぜ七色を選んだかというと、佐藤記者が侍に変身する際、この店の真摯な対応と仕事への真剣な姿勢に感銘を受けたからだ。ここのスタッフたちなら、色あせたオッサンである私を七色に輝く花魁に変えてくれるに違いない!
・花魁プランの詳細
店に到着し、カウンターで予約名を伝える。男性が花魁になるプランは通常行っていないが、今回は特別に対応してもらえるとのことである。
なお、花魁のプランは、化粧、ヘアメイクを行ってもらい、着物・羽織をレンタルした後、花魁用スタジオで30分ほどの撮影が行われる。その後、スタッフの選別した24枚の写真の中から3枚の写真をプリントして持ち帰ることができる。値段は2万5000円だ。
・スタッフに突きつけられる無理難題
予約の確認の後、どういう方向性で行くかのミーティングを行う。私が伝えた希望は以下の通り。
・美しくなりたい
・セクシーな感じがいい
・若干はだけたりするのは望むところ、むしろはだけたい
・華やかに
そんな私の無理難題を真剣にうなずき考えるスタッフたち。なんだかごめんなさい……。
・本格派変身スタジオでのガチメイク
ミーティングで一応のイメージを決めメイク部屋に移動。男の私では分からないレベルの量の化粧品で様々な角度からパタパタされたり描かれたり。驚いたのは、つけまつげが重くてまぶたが疲れることと、目の下にアイラインを入れるのが怖いということ。
例えるなら初めてコンタクトレンズを入れる時のように、反射で目を閉じてしまう。こんなことを毎日やっている世の女性は凄すぎる。
・美しくなるとはかくも厳しい道なのか
化粧も終わり、次は着物の着付けのため艶やかな着物が並ぶ部屋に移動。ここでも驚いたのは、着物を着る前のサラシと着物の帯の締め付けが半端ねぇ! また、花魁の羽織重すぎ!! 服に縛られているようだ。
これでまともに歩くとか無理……。美しくなるとはこんなにも苦しいものなのか!? 軽々しく美しくなりたいって言ってごめんなさい……。
・スタッフの気遣いがうれしい
そんなこんなで準備終了。数人のスタッフにエスコートされながらスタジオIN。もうここまでくると気分は完全に花魁だ。撮影中も緊張を解くように周りで見守るスタッフたちが声をかけてくれる。
ベンチのメンバーも積極的に声を出すOne for allスタイルだ。いつしか全員が一丸となっていた。すべては私を美しく見せるために! その心意気に私も応えたい!! こうか? これがええのんか!? 白熱していく撮影。気づけば来店から3時間弱が経過していた。
・これが……私!?
出来上がった写真を見てみると、赤が基調の和風スタジオにしゃなりと艶やかな蝶が1羽。濃い色の着物と好対照な白い肌。これが……私!?
色あせたオッサンの私でも輝けたのだから、女性が花魁に変化すればきっと記念になる良い写真が撮れることだろう。奇跡の1枚を撮りたい……そんなあなたは七色へGOだ!!
参考リンク:スタジオ七色
Report:中澤 星児
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼この人が……
▼こうなりました
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]