フランスタイヤメーカー “ミシュラン” は2015年10月20日、飲食店を格付けする『ミシュランガイド京都・大阪2016』などの内容を発表した。そこでなんと、たこ焼きやお好み焼きといった関西の粉もんが、手頃な価格で良質な食事ができる店「ビブグルマン」に選ばれたのだ!
庶民の味方 “たこ焼き” がミシュランに掲載される日が来ようとは……感動を禁じ得ない。関西に住まわせてもらっている身としては、是が非でも掲載店のたこ焼きを食べねばなるまい。11店舗の中から、まずはたこ焼きの元祖を作ったと言われる『会津屋』に行ってみたぞ。
・ “大阪たこ焼き” を生み出した「会津屋」
大阪たこ焼きは、会津屋が牛肉などを入れて焼いたラヂオ焼がはじまりなんだとか。ラヂオ焼きの誕生から数年後の昭和10年、よりおいしい味を求めて「明石のたこ」と「ころも」に味をつけて焼いた “たこ焼き” が生まれたそう。つまり、会津屋は大阪たこ焼きのモトを生み出した店なのだ!
同店については、以前にも「これぞたこ焼きの原型! たこ焼き発祥の店『会津屋』で「ラヂオ焼き」を食べてみた」で紹介している。前回は本店におじゃましたので、今回はNAMBAなんなん内にあるナンバ店に突撃したぞ。
・本来の味を楽しめるソースなし “たこ焼き”
色いろな味を楽しみたいと、元祖たこ焼・ラヂオ焼・ねぎ焼が4個ずつ楽しめる「三種盛」(550円)を注文。香ばしいイ~イにおいと共に運ばれてきたソレは、間違いなく美味しそうだ。だがしかし、なにか違和感を感じる……そう「ソースがかかっていない!」
ソース無しなんて果たして、たこ焼きと呼べるのか。疑心暗鬼になりながら口に運んでみると……「これは……イケる!!」疑ってすみません。すごく美味しいです。ソースがかかっていない分、表面のパリッとした部分が死なずに最後まで残っていてイイ感じだ。
またソース有りの場合は、どうしてもソースに味覚を持っていかれがちになるが、そういった心配もなく、たこ焼き本来の味をじっくりと楽しめる点がポイント。「ビール片手に手でつまめるものに」という初代からのスタイルだそうだ。大きさもやや小ぶりで食べやすい。
・牛すじ入りのラヂオ焼きが激うま!
そして一番のおススメは、やっぱりラヂオ焼きだ! 味噌風味のコンニャクと牛すじ入りのたこ焼きで、牛すじの出汁が程よく生地にしみ込んだコクの深い一品。大阪で牛すじと言えば “どて焼き” でなじみ深いが、福岡出身の記者にとっては、まだまだ距離を感じる食材の一つ。
普段食べる機会が少なく「たこ焼き in 牛すじ」の組み合わせは思いもよらないものだったが、その美味しさに驚かされたぞ。かみしめる度に牛のうま味が生地に染み渡り、それが口いっぱいに広がる感触が最高~。会津屋に行ったら絶対に食べるべし!
もちろん、元祖たこ焼もねぎ焼も言わずもがなの美味しさだ。また「ビール片手に……」がコンセプトなだけあって、ほかのたこ焼き店では滅多に見かけない大阪の “箕面ビール” が置いてあるところも高ポイント。優しい味の箕面ビールと、しっかり味の付いたたこ焼きは間違いない組み合わせだぞ。
このほか “ネギぶっかけ焼” や “だし付きたこ焼き” はたまた “酢だこ” など、ここでしか食べられないものは多い。ぜひ実際に足を運んでミシュランガイドに掲載されたのも納得の、たこ焼き本来の味、パリッとした食感、ビールとの相性の良さを体感してもらいたい!
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 会津屋 ナンバ店(NAMBAなんなん)
住所 大阪府大阪市中央区難波5丁目 NAMBAなんなん内(地下街)
時間 10:00~22:00
定休日 奇数月第3木曜日
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼表面はパリパリっ 中はトロっの元祖たこ焼き
▼ねぎ焼はネギたっぷりで、スッキリした味わいだ
▼店頭で一つひとつ、ていねいに焼き上げられている
▼たこ焼きの種類も豊富
▼今月のおすすめにも注目!
▼たこ焼きと一緒に箕面ビールも飲んでほしい
▼色いろな味を楽しめる三種盛
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]