“キューバと中華” と聞くと、「言葉の響きは何となく似ているけど、その2つのイメージは全く結びつかない」と思う人が少なくないだろう。しかし、世界中に存在すると言われている中華街は、もちろんキューバにだってある。だから、チャーハンだって食べられる!

というわけで、今回は私(筆者)が現地のチャイナタウンで味わったチャーハンを写真ともにレポートしたい。結果から先に言うと……そのチャーハンはキューバで食べた寿司の100000000000000000000倍ウマかった!

・拷問だったキューバの寿司

そもそも、キューバの寿司は率直に言ってマズかった。どうしようもなくマズかった。日本でいうと、スーパーで買った50%引きの刺身を一晩テーブルに放置して、セメントを加えて炊いたシャリで握ったような味。

詳細は以前の記事で取り上げているのでそちらを参照して欲しいが、4貫の寿司を食べ切るのに1時間ほどかかったのだ。だから、キューバ寿司と比べれば大体の料理は上。と言うより、もしそれより下があったら、それはもはや料理を利用したテロでしかない。

幸運にも、私はキューバ滞在中に寿司以下の料理に遭遇することはなく、それどころか「これはウマい!」と感じたものも当然あった。そしてその1つが、中華街で食べたチャーハンだ。

・首都ハバナにある中華街

首都ハバナの中心部、旧国会議事堂のすぐ近くに中華街は広がっている。「中国城」と書かれた門まであり、その辺り一帯の建物は中華風。しかし、私がその門を通り中を歩いていると、声をかけていたスタッフはほぼ全員キューバ人だった。中華とキューバを強引に足して2で割ったような、不思議な空間。

さて、その通りにあった1つの店『TOI SEN』に、私はとりあえず入ってみた。理由は、メニューにチャーハンがあったことと、声をかけてくれた女性がマジで美人だったから。つまり、適当に店を選んだのだ。

中に入ると、店内は中華風の内装で、ソン(キューバの大衆音楽)がガンガン流れている。「なんというアンバランスさ。アカン、これは外れのパターン。味はあまり期待できないかも」と思っていたら……!

・どこかで食べたことがあるチャーハン

出てきたチャーハンが、いい意味で完全にカウンターだった。醤油ベースで、以前紹介した新福菜館のチャーハンをどこか彷彿とさせるような味と色合い。

もやしやハム、チキンなどが使われていたため具材はもちろん異なるが、ライスだけに限定するなら新福菜館度80%くらい。香ばしくて、マジでウマい!  超絶ハオチー!!

なお、今回オーダーしたチャーハンは『Mixed fried rice』で、価格は2.75CUC(約340円)。ハバナの中華街には、ここより圧倒的に安いチャーハンを売る店や屋台もあったものの、私が食べた中では今回取り上げたものがベストだった。

というわけで、キューバに行く機会があり、米が恋しくなったらチャーハンがおすすめ。間違っても寿司に手を出すんじゃないぞ!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 TOI SEN
住所  Cuchillo No. 07 e / Rayo y San Nicolás, Barrio Chino

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼ハバナにある中華街の門

▼こちらが今回訪れたお店

▼そのチャーハン。上にのっているのはハムだ