3Dデータから、みるみるうちに立体物をプリントできる3Dプリンタ。趣味の模型の制作から、医療器具の製造での活用など、さまざまな分野で革命を起こしている。
2015年1月にアメリカで行われた北米国際自動車ショーで、現地ベンチャー企業が世界初の3Dプリンタで出力した自動車を発表して話題となった。そんななか……実は! 早くも中国企業も3Dプリンタで作った自動車を披露していたのである。
しかも、ちゃんと道を走ってるー! その様子が動画「China Unveils First 3D Printed Car in Hainan」に収められているぞ。
・中国初の3Dプリンタ自動車
3Dプリンタで自動車を作っちゃったのは、東洋のハワイこと「海南島」が大部分を占める海南省の企業「海南思海三維技術有限公司」である。2012年に設立された若い会社で、3Dプリンタや素材などの開発・販売を行っている。ちなみに会社の登記住所は「海南三亜アニメ&マンガ基地」だ。
・ちゃんと走ってる!
さて、2015年3月24日にお披露目された3Dプリンタカー。さっそく動画を見てみると、そこにはまさかのツヤ消しゴールドの車! 金色大好きな100%中国センスの車が映し出されている!! しかも2ーシーター。それが屋外をカタカタ走っているのだ。
外装が輝く黄金色のわりに、ブレーキやシフトレバーは質素な雰囲気である。そこはかとなく不安だけどちゃんと走っているぞ!! スゲーッ!
この3Dプリンタカーは電気自動車。時速40キロしか出ないが、実際に人間を乗せて走ることができ、この日も実際に街に繰り出したのだとか。
・で、販売するんですか!?
ちなみに、先に米国企業「ローカルモータース」が発表した3Dプリンタカーは、中国版と同じく2シーターで最高時速40キロだ。2015年年内を目標に1万5000~2万5000ユーロ(約200~320万円)で販売予定とのこと。
この中国版はというと、今回は「コンセプトカー」ということで販売については触れられていない。ただ、何かにつけて実用化のスピードが速い中国なら、遠くない未来に3Dプリンタカーが街を走る姿を見られるかも……しれない。
参照元:東方財富網、海南思海三維技術有限公司(中国語)、YouTube、euronews(英語)
執筆:沢井メグ