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【一発合格】軽自動車の「ユーザー車検」を受けてきた! 総費用は自賠責保険料込みで3万5600円のみ!!

2014年11月26日

今年の5月ごろ、980円の中古車を購入した。車種は「三菱ミニカ グッピー」で、排気量660ccの軽自動車だ。諸経費を含めた合計金額は8万9800円。2014年11月までの車検も付いていたので、そのままバリバリと活用していた……のだが!

つい数日前、「車検の満了日っていつごろだっけ?」と車検証を確認したら、平成26年11月26日と書いてある。26日つったら……つまり今日だ! 今日を逃したら車検が切れるから使えなくなってしまう!! ということで、満了日ギリギリの本日昼過ぎ、イチかバチか『ユーザー車検』を受けてきた!

・夢の3ケタ「980円」で買ったクルマの宿命

一体なぜ、この期に及んで「検査に落ちたら一巻の終わり的なユーザー車検」にチャレンジしたのかというと、徹底的に安く抑えるためである。なにせ車両価格1000円のところを20円の値切りに成功し、夢の3ケタ「980円」で買ったクルマなのだ。絶対に避けては通れない車検の費用だって、10円単位で切り詰めたい。そういう宿命なのだ。

・1日に4回もチャンスがある

それはさておき、軽自動車におけるユーザー車検の手順や必要な書類などについて説明したい。まずは、「軽自動車検査協会」のホームページから、車検日の予約をする。車検場は全国津々浦々たくさんあるので、最寄りの支所を選択しよう。私(筆者)は、東京都港区にある「東京主管事務所」を選択した。

ちなみに、支所にもよると思うが、ギリギリの予約でもOKだ。東京主管事務所の場合、午前2回、午後2回の「ラウンド」が用意されており、たとえば “検査当日の午前中に午後の予約をとる” のも可能。当の私が予約をしたのも、つい昨日の夕方すぎだ。

・必要な書類

小雨降るなか、お昼すぎに東京主管事務所へ到着。まずは、事務所で入手できる「継続検査申請書」と「軽自動車検査票」という書類に、日付や車両番号や氏名などを記入。印鑑を押すところもあるのでハンコも持って行こう。実はサインでもOKらしい。

そして、あらかじめ用意しておいた「車検証」、「軽自動車納税証明書」、「自賠責保険証明書」を受付に提出する。なお、軽自動車検査協会のホームページには「点検整備記録簿」も必要であると書いてあったが、私の場合は求められなかった。

・総費用は自賠責保険料込みで3万5600円

次のターンは支払いだ。私の場合、自賠責保険の満期も明日11月27日だったので、この場で2年間の更新を申請。わずか数分で保険の更新手続きは完了した。総支払額は、

・検査法定手数料:1400円
・自動車重量税印紙代:7800円
・軽自動車第2号様式用紙代:30円
・自賠責保険24カ月分:2万6370円
合計金額:3万5600円

──である。安い。たぶん究極に安い。もしも、あらかじめ自賠責保険に入っていれば、この場では9230円を支払うだけということになる。ユーザー車検、マジで安い!

・検査コースは見学できる

ともあれ、いくら安くても検査に受からないと意味がない。会計後は「予約受付カウンター」に行って、必要書類の最終確認。あとは実際にクルマに乗って、「検査コース」に入るのみ。いよいよ検査が始まるぞ!

なお、検査コースの構内は、自由に見学することが可能。もしもユーザー車検への挑戦が心配な人は、事前に見学して雰囲気をつかんでおくと良いかもしれない。どんな検査をするのか事前に知っておくと不安も消える。ただし構内の写真撮影は禁止である。

・生き延びた980円ミニカ

そんなこんなで検査開始! 先に結論から書いてしまうと、検査前にクルマのチェックも洗車も何もかも準備はしていなかったにもかかわらず、なんとまさかの一発合格! 生きるか死ぬかギリギリのタイミングで、980円ミニカは延命することに成功した。

どんな検査が行われたのかは、漫画家マミヤ狂四郎による渾身の精密イラストと共に、次ページ(その2)で紹介したい。ユーザー車検を考えている人なら必読だ!

参考リンク:軽自動車検査協会
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.


【一発合格】軽自動車の「ユーザー車検」を受けてきた! 総費用は自賠責保険料込みで3万5600円のみ!!(その2)

地面に「検査コース」と書かれた道を進んでいくと、すぐに検査場の入り口にたどり着く。検査場には屋根がついており、クルマ一台ずつ縦に並んで、順番に合計4箇所のチェックポイントを通過することになる。

・まずは電気関係

まず検査場の入り口あたりで、ウインカーやホーンなどの電気関係が検査される。「はい、ウインカー右〜!」と言われたら右にカチカチ。「次は左〜!」と言われたら左にカチカチで、係員の合図に合わせてホーンもプップーと鳴らしていく。

この時、バックするときの「白ランプ」もしっかりチェック。また、ボンネットを開けて、懐中電灯でいろいろなところを確認していたのだが、購入してから一度もボンネットを開けたことがなかったので、わりと内部は汚かった。しかし検査は一発クリア!

・排気ガス検査

次の検査は排気ガス。検査マシンと繋がった「長細い棒」をマフラーに突っ込み、排気ガスが正常なのかどうかを測定。私の前の受験者は、ここでエンジンを「ブオーン!」と空ぶかしすることを求められていたが、私の場合は特に何もせずに一発クリア。980円ミニカ、すこぶる優秀なやつである。ちなみに長細い棒は、受験者自らが突っ込む。

・サイドスリップ検査

お次は、横滑り量を測定する「サイドスリップ検査」。係員の指示に従って、白線ギリギリをゆっくりゆっくりと進んでいく……だけで検査は終了、あっけなくクリアとなった。なんでもこの時に、クルマの重量やホイールベースなども測定しているのだとか。なお、すべての検査は「検査マシン」が測定する。泣き落としは通用しない。

・スピード・ライト・ブレーキ検査

残す検査はあと2つ! 一番楽しそうな検査が、次なる「スピード・ライト・ブレーキ検査」である。ローラーの付いた台にクルマを進めて、まずは40キロまでアクセルをブオーン! 時速40キロになった瞬間、ライトをペカッとパッシングしたら、検査マシンが合否を表示してくれる。結果は一発クリア! ミニカすごい!!

そのほか、何もしていない状態から、“ブレーキをゆっくり踏んで” のブレーキ検査。最後にライトを点けてビーム角度の検査。大きな検査マシンがグオングオンとロボコップのように動き、「ハイビームも……OK!」と、正常か否かを即ジャッジしていく。

・下回り検査

最後の検査は「下回り検査」だ。これが一番おもしろい! クルマを進めて、停止位置でストップすると、そのままグオーン……と上方向にリフトされる。なんだかディズニーランドのアトラクションみたいで、おいらワクワクしてきたぞ!!

私がワクワクしている最中にも、検査員はクルマの底面を検査している。ここは機械ではなく「人力」だ。このとき、タイヤの溝などもチェックされている。

また、「はい、ハンドルを思い切り左に切って〜」や、「そのままハンドルを左右交互に、キュルキュルと回してください〜」などの指示もある。そのたびに、動かないクルマのハンドルをキュルキュル回す。気分はまるで「100円入れたら楽しいメロディと共に上下に揺れるクルマの遊具」に乗ってる幼少時代だ! なんか最高、チョー楽しい!!

・あと3ミリタイヤが削れていたら不合格

で、ここまでの検査が終わったら、最後の最後に合否の発表。先述のとおり、私のミニカは一発合格! ちなみに、「あと3ミリタイヤが削れていたら不合格でした」とのこと。車検の期日も、タイヤの溝も、崖っぷちのところでミニカは見事ふんばった。

そして検査に合格したら、検査表をもって再び受付に向かう。満期が2年後になった新しい車検証と、クルマのフロントガラスに貼る「検査標章(ステッカー)」を受け取ったら終了だ。心なしか、車検後の980円ミニカは、すこぶる調子が良い気がした。

ちなみに検査開始から終了までにかかった時間は、なんとわずか16分! 書類を記入する時間などを含めても、30分ほどで完了する。それでいて総費用は自賠責保険料込みで3万5600円のみ! やって良かったユーザー車検。2年後は、もっと時間に余裕をもって、車検の更新に臨みたい。

参考リンク:軽自動車検査協会
Report:GO羽鳥
イラスト: マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.

▼やったー! ギリのギリで生き延びた!!

▼ステッカーを貼って……明日からまた走るぞ!

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