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SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が普及するにともなって、私たちの生活は少なからず変化しました。そのなかでも象徴的なものに「低燃費女子」が挙げられます。

・「低燃費女子」とは?
低燃費とは何か? 燃料消費が少ない車やバイクに使われる言葉です。わずかな回数しか男性と会っていないのに、恋心が延々と持続してしまう女性を「低燃費女子」と呼ばせて頂きましょう。今回はこの「低燃費女子」について考えてみたいと思います。

・しょっちゅう会える = 親近感が増す
元来、人間には「単純接触効果」という心理があります。単純に、しょっちゅう接触している相手に対して好意や親近感が増すという考え方です。遠距離恋愛の彼氏がありながら、会社で毎日顔を合わせる同僚男性に惹かれるのは、単純接触効果が影響しているんですね。

・恋愛は会ってなんぼ! 
ということは、逆から考えると、なかなか会えない相手に対しては、徐々に好意や親近感が冷めていくことになります。うん、普通に考えたらその通りですよね。恋愛は会ってなんぼです! 絵に描いた餅じゃあるまいし、なかなか会えない相手とは、デートもできなければあんなことやこんなことも出来ません。

にもかかわらず、近年激増しているのが「低燃費女子」です。SNSを介して1回、多くとも2~3回しか会っていない相手に対して、不思議なくらい恋心が持続してしまうのです。

・SNS経由で出会った男性たちの本音
ぶっちゃけ、相手男性側の方は、「1回デートできて、あわよくばあんなことやこんなことも出来ればラッキー」くらいにしか思っていなかったのでしょう。むろん、SNSを利用する男性の中にも、真剣交際を視野に入れてメッセージのやりとりをしている人は沢山いますが、一度会うと、会ったことに満足をし、それ以上気持ちが盛り上がらなくなったりすることも充分ありえます。いずれにせよ、相手男性側の気持ちはトーンダウンしてしまっているのです。

・ひたむきすぎる「低燃費女子」の実態
それなのに次のデートを目指して、ひたむきに努力を続けるのがこれらの低燃費女性たち。毎日せっせとメールを送ったり、返事が来なければ送信ペースを落として、そのぶメール内容で勝負とばかりに創意工夫を凝らす……。それでも返事が来なくとも、「きっと忙しいんだわ!」と超ポジティブシンキング! 稀に、相手男性の気まぐれで返事が返ってくると、狂喜乱舞の宴会騒ぎ! 

・逆転劇の可能性は1割以下
はっきり言って時間の無駄です。確かに、例外はありますよ。たまたま相手男性が、仕事で失敗する・別の女性からこっぴどい振られ方をするなど何らかの理由があって、癒しが欲しくなり、数カ月前にSNSで知り合った貴女に連絡をする……。そしてそこからいっきにゴールイン! という逆転劇の可能性もゼロではないでしょう。しかし、その可能性は決して高くはないです。具体的数値を挙げると、1割程度……いや1割にも満たない確率です。

・同時進行作戦を!
1割の確率にも満たない恋に固執するよりも、ちゃんと「しょっちゅう会える恋」に目を向けませんか? と言われても、いきなりSNS経由男性をキッパリ諦めるのは難しいでしょうから、同時進行作戦でいきましょう。SNS経由男性からの返事を(期待せず)待ちつつ、新たな出会いも模索する。こういうのは二股とはいいませんから、罪悪感に苛まれることもないでしょう。

低燃費なのは自動車だけで充分。恋愛における低燃費は、さっさと卒業しましょう。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
イラスト:マミヤ狂四郎