【検証】以前の記事で、ニンテンドー3DSをPCモニターに表示する『偽トロキャプチャー』についてご紹介しました。実は、販売を手掛けている株式会社ケイティは、PlayStation Vita用のビデオキャプチャーボード『偽トロキャプチャーPS Vitaキット』の取り扱いを行っています。
こちらも実装した端末を取り寄せて、画面表示の検証を行いました。そうしたところ、大画面に表示しても画質が粗くならず、美しいグラフィックに思わず感動しました。
・ドライバーのインストールは手動で行う
ドライバーのインストールは3DS版『偽トロキャプチャー』と同様に、手動で行わなければいけません。ドライバーとビューアは、ケイティの公式サイトからダウンロードします。なお、ドライバーのインストール方法は3DS版と同じなので、こちらの記事の手順を参考にして頂きたいと思います。
・3DS版をインストールしていれば、改めてインストールする必要はない
もしも3DS版をインストールしていれば、PS Vita版を改めてインストールする必要はありません。すでにPCはキャプチャーボード(PS Vitaに埋め込まれている)を認識できる状態なので、PS VitaをPCに接続しダウンロードしたビューアを起動します。
・大画面でも高画質
PS Vitaのディスプレイは有機ELを採用しており、高解像度(960 x 544)で画面表示します。これをPCモニターやテレビモニターに表示してみたところ、粗さは一切感じませんでした。あまりにも鮮明に表示されるために、感動すら覚えます。多少の画質劣化は仕方ないと思ったのですが、その心配は無用でした。
・3DS版よりもはるかに見やすい
3DS版の場合は、全画面表示にすると粗さが目立ちました。「等倍調整」2倍くらいでちょうど良く見えると感じたのですが、PS Vita版は全画面でも粗くなりません。むしろ全画面でこそ、その鮮明な画質を楽しむことができます。
・転送モードで画質を選択
ビューアには「転送モード」が備えられています。これはPS Vitaからの映像の転送フォーマットを選択する機能です。PS VitaのデータをそのままPCに転送すると、USB2.0規格では転送しきれないため、減色やインターレース化します。以下が転送モードの一覧になります。
・転送モード一覧
1.960 x 544i x16bit [RGB] (インターレース) → CPU負荷:低、データ転送量:中、画質:中
2.480 x 272 x16bit [RGB] (プログレッシブ) → CPU負荷:低、データ転送量:少、画質:低
3.960 x 544i x16bit [YUV] (インターレース) → CPU負荷:高、データ転送量:中、画質:高
4.960 x 544i x10bit [YUV] (プログレッシブ) → CPU負荷:高、データ転送量:高、画質:中
・ゲームによって画質を変更可能
CPU負荷の高い3番と4番を比較してみたのですが、4番は映像が非常になめらかに表示されました。動きの少ないゲームの場合には3番、逆に動きの激しいゲームの場合は4番が向いているようです。
・タッチパネル使用時でも見やすい
PS Vitaの魅力のひとつに、タッチパネル操作があります。しかしこの機能は、自分の指や手が邪魔になって画面が見づらくなります。大画面表示にすると、その悩みは一気に解消。PS Vita本体をコントローラーにしてモニターに映った映像を楽しむことができます。この記事はあくまでも検証を目的にしたものです。試してみたいという方は、自己責任で判断してください。
▼ 株式会社ケイティで購入したPS Vita用の『偽トロキャプチャー』
▼ 本体と箱。製品版と大きな違いはありません
▼ 本体表面
▼ 本体下部にminiUSBの入力端子が設けられています
▼ 本体をPCと接続し、ダウンロードしたビューアを起動します
▼ PCとテレビモニターをHDMI端子で接続しました。これで三つの画面が同期します
▼ 真・三國無双NEXTをプレイ
▼ 美しい画面表示に感動!
▼ こちらはPC画面のキャプチャー画像。粗さは微塵も感じられません
▼ 続いて、「閃乱カグラ SHINOVI VERSUS」をプレイ
▼ 動きが激しいゲームなので、転送モード「960 x 544i x10bit [YUV] (プログレッシブ)」でプレイすると良いでしょう
▼ PC画面のキャプチャー。色鮮やか
▼ タッチパネル操作で手や指が邪魔になることもありません