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日本では世界の料理が食べられる。世界でも日本の料理は食べられる……フィリピンでもそれは例外ではない。そんなある日、街を歩いていると、突如タコ焼き屋さんの看板が目に入った。フィリピンでもタコ焼きが食べられるとは嬉しいではないか。というわけで、早速注文してみることにした。

・店構えは日本のタコ焼き屋さんに近い
どう見てもタコ焼き屋さんの店構えである。しっかりと「たこ焼き」という暖簾(のれん)まである。しかも、看板には「TAKOYAKI」とも書いてある。キチンとタコ焼きというものをわかっているようだ。

・手際がめっちゃいい! トッピングも日本風
日本の場合だとセット販売だが、この店では1個10ペソ(約24円)のバラ売りである。早速、6個注文しようとしたら「実は2個しか焼いてないんだ」と、店主は返答してきた。

「あなた日本人?」と微笑みながらソースをトッピングするその手つきは実に良い。日本のタコ焼き屋さんを思い出す。そして、ソースとマヨネーズ、それにけずり粉、青のり、鰹節をふりかける。よくわかっているではないか!

・フィリピン版タコ焼きの味は?
うむ! この味は日本のタコ焼きに近い。キャベツが多くてなかなかウマイぞ!  ……ん? 何かがおかしい……。え? キャベツだけ? タコが入っていない? いや、きっと入れ忘れたのだろう。もう一つには入っているに違いない。……え? これも入っていない? 何故だ?

・タコが入っていないのではない、小さいだけなのだ
「何故タコを入れないのだ?」と聞くと、店主は「小さいのが入っているよ」と答えた。店主はそう主張していたが、結局、記者は発見できなかった。これは入っていないレベルと言っていいだろう。タコを探しながら食べるタコ焼きなぞ史上初である。

・なぜ、タコを小さくするのか?
店主いわく、フィリピンではタコは高価な食材だ。高価なタコをたくさん使うと、必然的に小売り単価も高くなってしまう……。安くておいしい庶民の味が高くついたのでは、みなさんに提供できない。そこで苦肉の策として、タコを小さくしているのだそうだ。

どんな食べ物もところ変われば、その地域に合わせてアレンジされることがある。今回のタコ焼き屋さんもその例だろう。タコは小さくても、タコ焼きにかける店主の志は大きかった。きっと彼なら、いつの日かおっきなタコが入ったタコ焼きを焼き上げてくれるに違いない。

■今回紹介したお店
店名:TAKOYAKI TAKO CHANG
住所:Pablo Ocampo sr.,Manila,Metro Manila,Philippines
Photo:RocketNews24

▼お店の外観
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▼注文をすると、すぐに応じてくれた
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▼ソース
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▼マヨネーズ
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▼けずり粉
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▼青のり
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▼かつおぶし
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▼店主の笑顔もトッピングというところか
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▼お店の場所はここ