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恋する熟女にとって、もっとも気が抜けないのは、正式交際に至る直前の「なんとなくいいカンジ」な期間でしょう。この期間は、お互いの腹の探り合いが楽しくもあり、一方でハラハラドキドキもさせられるため、意中の殿方が発する言葉にいちいち一喜一憂させられるのが特徴です。

・女性を悩ます「一人でもするの?」
一喜一憂ワードの具体例を挙げると、代表的なのは「○○ちゃんってモテそうだよね」とか「○○ちゃんって好きな人いるの?」などの言葉でしょうか。そういった言葉のなかで、恋する熟女がもっとも悶々とさせられるのは、やはりなんといっても「女の人って一人でもするの?」という質問です。

・セルフプレジャー
この質問、目的語が明記されていないことにお気付きの方もいらっしゃるでしょう。ここは、あえてぼかしておくのが情緒かと思うのですが、何の話題か意味が伝わらないと先に進みませんので、ズバリ書かせて頂きますと、要するに「自慰行為」のことです。最近では「セルフプレジャー」という言い方もあるようですが、筆者は英語が苦手なので、自慰行為と表記させて頂きます。ご了承くださいね。

・自慰質問を受けたことのある女性は多い
ちまたの一般女性に話を聞いたところ、男性から「女の人って一人でもするの?」という質問をされた経験がある人が意外に多いことに驚かされました。いやはや、このようなド直球な質問を受けた経験のある捕手は筆者だけかと思っていましたが、三十有余年もオンナをやっていると、誰でも一度や二度聞かれているものなんですね。

さて、自慰質問を受けた女性たちは、どのような心境に陥るのでしょうか? その一部をご紹介しましょう。

・自慰質問を受けたことのある女性の意見
「自分が、男性にとって(エロ質問を)聞きやすいキャラなのかなぁと思う」
「いかにも(自慰を)してそうだと思われているのかも。オナ顔なのかな?」
「(エロ質問をされるということは)自分は本命対象ではないのかと悲しくなる」

……など。「聞きやすいキャラ」というのは、確かにありえるでしょうね。エロ質問をした途端に暴れ出しそうな猛女には聞かないでしょうから。「オナ顔」に関しては、「いかにもしてそうな女性には、いちいち聞くまでもない」という考え方も出来ますよね。むしろ、「絶対に自慰しなさそうな深窓の令嬢」の自慰事情のほうが気になるような気がします。

・本命にも聞く?
筆者がもっとも胸を痛めたのは、「自分は本命対象ではないのかと悲しくなる」という切ない意見です。男性陣は、本命対象ではない女性だからこそ、エロ質問を平気でぶつける性分なのでしょうか?

一般男性から、「自慰質問って、本命対象女性にはしないものか?」という件について意見を募ったところ、意外にも「本命女性に自慰質問をしたことがある」という回答が多かったことに驚かされました。

・本命女性に自慰質問したことある男性の意見
「女性に対する素朴な疑問として聞いたことがある」
「イチャイチャしている雰囲気の延長で、ノリで質問したことがある」
「本命対象として意識している女性だからこそ知りたくなる。むしろ、興味のない女性の自慰事情なんぞどうでもいい」

・答えは「秘密」 
……など。恋する熟女の皆さん、意中の男性から自慰質問をされたからといって、「エロ質問をされる = 自分は本命対象ではない」と決めつけるのは早いようです。彼が、自分に興味あってこその質問と、ポジティブに捉えましょう。ただし、質問に対して嬉々として詳細に語るのは情緒に欠けます。「内緒」や「秘密」など、ぼかしておくほうが無難でしょう。

そして、男性の皆さん! 恋する熟女は意外とデリケートです。「女も自慰をするのか?」という男性の素朴な疑問をぶつけられたことによって、「私はオナ顔なのねッ!」とか「エロ質問されるってことは、本命対象外なのねッ!」と苦悩します。できれば、聞かないであげてくださいませ。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
Illustration:Rocketnews24