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【コラム】なぜ海外に行って違う国の人だと思われるとチョットだけ嬉しいのか

2013年3月14日

gosan

私(筆者)は、れっきとした日本人である。東京都目黒区出身だ。祖父は埼玉県出身で、戦後、丁稚奉公をするために東京・日暮里の屋根瓦職人の店に流れ着いたという。曽祖父は群馬県で屋根瓦の問屋を営んでいたらしい。

そんな日本人の私だが、なぜか海外に行くと日本人だと見られないことが多いのである。具体的には、「タイ人?」と言われることが多いのだ。そして、なぜだか国籍を間違えられるとチョットだけ嬉しい。あれは一体なんなのか。

■いいこともあり、わるいこともある
世界どこでも、なぜかタイ人に間違えられる率が高い私は、よくタイ人にそのままタイ語で話しかけられる。少しだけタイ語が話せるので、そのまま会話し、頃合いを見て「日本人です」と明かすと、相手は驚き、顔がほころぶ。それが嬉しい。

タイ人に間違えられるからなのか、法外なボッタクリに遭うこともめったにない。東南アジアのどこかの国でタイ人に会うと、すぐに仲良くなれたりもする。このあたりはいいことなのだが、逆にわるいこともある。

■麻薬の運び屋だと間違えられた
遠い昔、タイの国境付近でバスに乗っていたときのことだ。なぜか警察にバスを止められ、私だけが降ろされ荷物検査を受けたことがあった。タイ語で何やら尋問してくるが、何を言っているのか分からない。「日本人です!」と言っても信じてもらえない。

赤いパスポートを出して、あらためて「日本人です!」と訴えると、やっと信じてもらえて開放された。話を聞くと、「タイ人かカンボジア人の麻薬の運び屋」だと思っていたそうな。単に私の顔が犯罪者面(つら)をしていただけなのかも知れないが。

■「韓国人?」と言われると「NO!」と即答
「タイ人?」と間違えられる率は、ほぼ9割。のこり1割で、日本人かフィリピン人か中国人か韓国人に間違えられる。「フィリピン人?」とくると、「そうきたか」と思い、「中国人?」と聞かれると「そうも見えるかもね」と思ったりする。

ところが、たまに出てくる「韓国人?」の問いには、なぜだかショックを受けるのだ。別に韓国が嫌いなわけではない。だが、なぜか無性に悲しいのだ。そして、「NO! JAPAN!」と即答してしまう私がいる。あれは一体なんなんだろうか。

(写真、文=GO
GOさんのシリーズコラム『あれは一体なんなのか。

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