2012年現在、世界で一番高いビルはドバイにある「ブルジュ・ハリーファ」、その高さ828メートルである。

そのブルジュ・ハリーファを超える超高層ビルの建設計画が話題となっている。建設予定地は中国。しかも、建設会社はたった90日間で作ってしまうと張り切っているというのだ。

中国メディアの報道によると、次期世界一高いビル(予定)は、湖南省長沙市に建設予定だ。高さはブルジュ・ハリーファを10メートル上回る838メートル220階立てとのことである。

ビルには住居、オフィス、学校、病院など入る予定。ビル自体がひとつの都市のようである。ビル及びプロジェクトは「天空の城」や「天空都市」と呼ばれている。

建設を担当するのは中国の大手建設会社「Broad Global(遠大集団)」だ。遠大集団は、あらかじめある程度組みあがった資材を、現場でレゴブロックのように組み立てていく独自の建設方法で有名な会社だ。以前もたった15日間で30階建てのビルを建設し、話題となった。

この「レゴ式工法」は、遠大集団が「世界の建築の奇跡」とまで自負するものだが、貫通した柱は1本もなく、なんだか不安な作りである。だが、同社はこの工法はマグニチュード9.0クラスの地震でも耐えうる構造だと自信たっぷりだ。

しかし、一方で10月21日に開かれた有識者委員会では「現在の国家及び業界の安全基準から言うと、Broad Globalが採用している鉄骨構造は100メートル以下の高層ビルに適用されるべき」との見解を示した。耐震と耐風能力からいうと、800メートル級のビルへの適用は厳しいとのことである。

この報道に中国のネットユーザーは

「実現性のない計画だなぁ」
「お……おう」
「発想がダサい」
「無理でしょ」
「風が吹いたら倒れそう」
「ワー、10メートルも高いんだ。はいはい、スゴイネー」
「誰の需要?」

と、クールな反応を示している。完成したらどんな人が住むのだろうか。

なお、着工時期については正式発表はされていないが、2012年12月~1月が有力視されている。「世界一の高さ」も「世界最短工期」を目指すのも良いが、安全への配慮だけは徹底してほしいものだ。

参照元:ABBSfdc.com.cn(中国語)

▼以前公開された独自の工法、今回も同じ工法が採用される

▼こちらが建設予定地である