現在、「世界一背の低い人」としてギネス記録に登録されているのは、ネパール人男性チャンドラ・バハドゥル・ダンギさん(72)だ。彼の身長は54.6センチ。生後間もない赤ちゃんと変わらない。だが、中国でその記録を塗り替える可能性のある人物が現れた。

彼女の名は梁小小(リャン・シャオシャオ)ちゃん、3才。身長54.0センチの女の子だ。育ち盛りの小さな子がなぜギネス確実視なのか。それは、彼女の成長がもう止まってしまっているからである。

シャオシャオちゃんが住んでいるのは、中国湖南省だ。彼女の身長は54センチ、体重はたった2.6キロだ。3才児の平均である身長100センチ、体重15キロと比べると彼女がどれほど小さいかよくわかる。

だが、はしゃぐ姿はほかの子どもと変わらない。おばあちゃんの携帯電話が大のお気に入り。音楽を再生させては手足をパタパタさせて踊る。よく笑って元気いっぱいだが、シャオシャオちゃんは小さすぎるばかりか、一人で歩くことも話すことさえできない。

よく知られているように、新生児の頭は柔らかく頭蓋骨に隙間がある。この頭蓋骨の隙間が閉じるまでの間に脳は急激に成長するのだ。いわば、脳が成長するための余裕なのである。だが、シャオシャオちゃんは生まれつき頭蓋骨が閉じてしまっている。つまり、彼女の脳はこのままだとこれ以上成長することがないのだ。

医師は父親の梁さんにその事実を告げた後、こう言ったそうだ。「彼女はこれ以上成長することはないでしょう。たとえ何百万円かけたとしても生命を維持するのは困難です……どうしますか?」

ハッキリとは言わないが、暗に治療の放棄を勧めてきたのである。「でも、せっかく授かった命だ」梁さんは治療の継続を決めた。

それから3年、シャオシャオちゃんは33センチだった身長は54センチに成長、体重も1キロから2.6キロにまで増加した。しかし、医師の診断によるとシャオシャオちゃんの成長はすでに止まっているという。

「薬ではどうにもできない。あとは彼女自身の力に任せるほかないそうです。シャオシャオは栄養剤も受けつけません。血管が細すぎるので点滴もできません」と母親の劉さんは語る。

経済的な事情から治療の継続は確かに難しかった。ある雑技団から見世物にと、5万元(約61万円)でシャオシャオちゃんを買いたいという申し出もあったという。もちろん両親は断固として拒否した。

困難な情況ではあるが、両親は希望を捨ててはいない。いつかシャオシャオちゃんの病気を治療できる専門家や病院に出会えることを願っているそうだ。

「いつかひとりで歩けるようになって、お話もできるようになってほしい。パパ、ママって呼んでほしいわ。そしてほかの子ども達と一緒に遊べるようになってほしいの」これが家族のささやかな願いである。

参照元: Youku 吉林衛視知音網(中国語)

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▼シャオシャオちゃん




▼父親の梁さん

▼母親の劉さん

▼家族や親戚や近所の人に囲まれて暮らしている