フジテレビのドキュメンタリー番組で、スーパーの店員の発言が物議をかもしている。問題があったのは、2012年7月8日放送の『ザ・ノンフィクション 倒産ピエロ~夢の終わり』だ。この番組は1995年より放映されている長寿番組。毎回さまざまな人にフォーカスを当て、その人を取り巻く諸問題を取り上げて、その裏に潜む社会問題を鋭く描いている。

今回主役となったのは、倒産したサーカス団に所属していた女性ピエロだ。飛び込み営業で仕事をとろうと、那須の食のテーマパーク「ロコマーケット」(那須ガーデンアウトレット内)に訪ねたところ、担当者が「世の中そんなに甘くない」と発言。これに視聴者から批判が殺到し、運営会社のブログは大炎上。放送翌日に謝罪するにいたっている。

放送では、所属していた「キグレニューサーカス」が倒産し、失職した女性が再起をかけて飛び込み営業を行う一部始終が紹介された。同テーマパークに足を運んだところ、世の中甘くないといわれその場で試食コーナーを手伝うことに。しかし働きぶりが思わしくなく、パークでの営業の仕事もそのほかの仕事も与えられなかった。

この発言と女性の扱いに憤慨した視聴者が、同社のブログに苦情を訴え、2500件以上の書きこみが行われたのである。これを受けて翌日に同社は「お詫びとご報告」として次のような内容を掲載している。

■ロコマーケットのお詫びと報告
お客様各位 テレビ放映において不適切な発言内容行為があり、この件で、関係者の皆様及びお客様には多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。この事態を厳粛に受け止め、このようなことが繰り返されないよう、社を挙げて再発防止を徹底してまいります。当該社員からは経緯を聴取し事実関係を調査中です。

しかしながら今回、このようなことになり、改めて社を挙げて再発防止に努めて参る所存でございます。全社員のコンプライアンス意識の向上を図り、信頼回復に向けて邁進していく所存でございます。 平成24年7月9日 株式会社ロコマーケット(公式ブログより引用)

このお詫びにも、コメントが殺到しておりすでに1500件以上のコメントが寄せられている状態。いまだ収束の気配がしていない。しかし一部からは番組の演出だったのではないかとの指摘もある。とはいえ、行き過ぎた演出だったのではないだろうか。仮に過剰な演出であった場合、番組のやらせと受け取られかねない危険性もある。いずれにしてもこの騒動、いましばらく続きそうだ。

参照元:那須にできた食のテーマパークnasulocoのブログ