本格的な夏を前に、体型が気になっている女性も多いことでしょう。たしかに薄着の季節を前にして、寒い時期に蓄えすぎたぜい肉を憂う気持ちはよくわかるのですが、その気持ちをむやみやたらに吹聴してはいけません。女性同士で交わされる「や~ん、太った~」や「あと○キロ痩せたいんだよね~」などの会話は、男性陣のウケが非常に悪いです。

なぜ男性ウケが悪いのでしょう? 答えはカンタンです。女性同士の体型トークには、真実が一つも無いから。上記に挙げた例のように、「太った」だの「痩せたい」だの発言する女性は、心の底から自分が太っているとはつゆほども思っていないでしょう。実際昨年の同じ時期に比べれば、多少肥えたという実感はあるのかもしれませんが、「一年前よりも太ったが、絶望的にヤバいというほどではない」という前提で発言しているケースがほとんどです。さらには、明らかに「標準体重 (身長 - 100) × 0.9」を下回っているのに、「太った」「痩せたい」という発言には、嫌味すら感じますよね。絶望的にヤバい横綱女子の場合は、心の中で「なんとかしなければ」と思っていたとしても、大っぴらに「太った」だの「痩せたい」だの発言することは出来ないでしょう。

さらに男性をイラッとさせるのが、「太った」「痩せたい」発言に対する、外野の反応です。「えー、○○ちゃん、全然太っていないじゃん」、「よく言うよー、細いクセに~」などのお世辞が飛び交います。もちろん、「太った」「痩せたい」発言女子は、絶望的に太っているケースがほとんどないので、「全然太っていない」や「細いじゃん」という返しは、嘘ではないでしょう。ですが、これらの発言の次に続くのがたいてい、「私のほうがヤバいよ~」など、自分の体型に関する発言となります。そう、女性とは基本的に自分話が大好きな生き物ですからね。

「私のほうがヤバいよ~」という返しに対して、最初の「太った」「痩せたい」発言女子は、「△△ちゃんは痩せているじゃん」などとお世辞を言うでしょう。こうして、お互いの体型を褒め合う、白々しいトークが延々と続くわけです。

これを男性が、気味悪く思わないわけがありませんよね。もちろん、三十路を過ぎてもそこそこのプロポーションをキープしているのは素晴らしいことです。そのために、血の滲むような努力もしていることでしょう。それを女性同士でねぎらい合いたい気持ちはわからなくもないですが、男性がいる場所では避けましょう。

男性陣からは、「どうせ自分が太っているだなんてこれっぽっちも思っていないのだろう!」、「女同士で謙遜し合ったり褒め合ったりって、オバサンっぽい」という辛辣な意見が寄せられています。これからの季節は特に要注意ですよ。

恋愛コラムニスト : 菊池美佳子