ロケットニュース24でもお伝えしている、通り去る1月29日の夜から翌朝まで、岩手県で日本最大級の裸祭り「蘇民祭」が開催された。祭りへの参加者はもちろんのこと、家族や友人の雄雄しいフンドシ姿を目に焼き付けようと多くの見学者で会場はあふれかえった。
盛況のうちに終了した蘇民祭だが、カレンダーによると来年は土日に開催される予定、例年以上の来場が予想される。
少し気は早いが、長年蘇民祭を見守り続けている人物・蘇民祭プロ直伝のいい男撮影ポイントをご紹介したい! 記者も実践したがこれは聞いておいてよかった。来年も……いや永久保存版だ!
蘇民祭はポスターなどでは1日目の晩~2日目の早朝までとザックリとした時間帯しか発表されていないが、祭りは5つの部分に分かれている。フンドシ姿の参加者を見たい場合は以下の3つを押さえておくといいだろう。
【裸参り 午後10時頃~】
本堂から練り歩いてきた参加者が川で水垢離(みずごり:水を浴び体を清めること)するというもの。本堂→川→水垢離→本堂……の順でを3周行う。つまり撮影チャンスも3回あるわけだ。だが、川に下りるにはまず寺から出なければならない。本堂からの出発を見てから川まで降りるのははっきり言って無理だ。
そこで、3回あるチャンスを有効に使いたい。1周目はまず境内で男たちを撮影。1周目の最後尾が水垢離終了後、ほぼ無人となった状態の川に近づけばOKだ。2周目はガッチリ男たちの水垢離に張り付こう。2周目で撮影を成功させ、3周目には次の会場に動いておければベストだ。
【柴燈木登り(ひたきのぼり) 午後11時半頃~】
こちらは場所を変えて寺の境内で行われる。ご神木が積んであるので場所はすぐわかるだろう。祭りが始まる前にチェックしておきたい。積んである木を組み上げて櫓(やぐら)を作る。そこに火を放ちその上にフンドシ姿の男がのぼるのである。開始後は人だかりになってしまうので、裸参りの撮影に成功したら移動しておきたい。
【蘇民袋争奪戦 午前5時頃~】
寺の本堂から、蘇民袋を奪い合いつつ石段を降りていく。この蘇民袋を奪い取ることができれば1年間無病息災に過ごすことができるそうだ。
記者は残念ながらこの場には立ち会えなかったのだが、地元の蘇民祭プロによると男たちが奪い合いながら寺から外へ降りていくので、蘇民袋ゲットの瞬間を見たいなら寺の石段の下で待機するのが望ましいとのこと。但し、蘇民祭に命をかける勢いの男衆に巻き込まれると危険だ。集団からは距離をとっておくべきである。
例年はこの通りだ。大きく変わることはないだろうが、当日、案内所に詳細が掲示されるので、こちらで最終確認をしておこう。
蘇民祭は開始から蘇民袋争奪戦まで丸々一晩ある。午後11時でも気温はマイナス7度とめちゃめちゃ寒い。フンドシ一丁の男衆に報いるためにも防寒対策だけはしっかりととっておこう。
なお、黒石寺蘇民祭は毎年旧暦の1月7日~8日にかけて行われる。カレンダーによると2013年は2月16日(土)~2月17日(日)の予定。ちょうど休日であり、今年より多くの来場者が予想される。ポイントを抑えてスムーズに撮影・見学を心がけたいものだ。
蘇民祭は「裸祭り」であることばかりが強調されがちだがあくまで神事だ。マナーを守って来年も猛者たちを盛り上げていきたい!
photo:rocketnews24.
▼こちらが案内所に掲示されていた祭りの詳細だ!
▼これは頭にたたきこんでおきたい
▼裸参り1周目は境内で男たちを見守る
▼邪魔にならないように移動して水垢離シーンを撮影
▼いい写真が撮れたら場所を譲って次の会場へGOだ
▼柴燈木登り、近すぎても遠すぎても見えない、絶妙な位置から撮影したい