アザラシといえば、最近は埼玉の荒川に来た『アラちゃん』を思い浮かべる人が多いと思うが、実は日本には毎年たくさんの野生アザラシたちが冬を越す港があるのをご存じだろうか。

「えっ、日本にそんなにいっぱいアザラシが来るの?」と思った人には是非知って頂きたいのだが、実は東京の羽田空港から3時間ほどで見に行くことができる場所にあるのだ。

そこは日本の最北端、稚内にほど近い『抜海港』という漁港なのだが、羽田から1日1便だけ出ている稚内空港へ2時間ほどで着く直通便に乗り、そこから車で40分ほど移動すれば到着。

だいたいアザラシたちは11月から4月まで寒さを凌ぐため抜海港に定着しており、港にある観測所から望遠鏡や定置カメラを使い、観測を楽しめる。

観測所内は暖房が効いており、観光客からのカンパ金により用意された飲み物もあるため、温かい部屋のなかから飲み物を飲みつつかわいいアザラシを観測できるのだ。

また、望遠ズームに優れたデジタルカメラがあれば比較的大きくアザラシを撮影できるので、もちろんその姿を写真に収めることが可能。

日本最北端と聞くと相当行きづらそうなイメージがあるのだが一泊二日でも余裕で足を運ぶことができるので、12月からの真冬が来る前に稚内観光を楽しんでみられてはいかがだろうか。けっこう空いてるので美しい風景も楽しめるぞ。

ただ、アザラシにとっては温かい土地でも人間にとってはかなり寒いので、防寒対策はお忘れなく。

写真:ロケットニュース24