2010年8月5日に発生し、世界中の人たちが注目したチリ・コピアポ鉱山落盤事故。69日後(10月13日)に全員が救出され、日本でも大きなニュースになった。救出された33名はテレビや雑誌など、さまざまなメディアに出演。ハリウッド映画の題材になることも決定している。

しかし、救出された鉱夫の現実は厳しいもののようだ。チリの現地メディアによれば、救出された鉱夫33人中15人が現在も無職で、数人は精神的な苦痛から仕事ができない状況にあるという。

救助された鉱夫、クラウディオ・ヤニェスさん(34)とペドロ・コルテスさん(24)は、「食べ物を買うためにバイクを売った」と報じられている。ニューヨーク・シティ・マラソンにも参加したエディソン・ペニャさん(34)は、米国トークショーに出演して一躍有名に。

しかしその名前は知れ渡ったが、「いくら僕が有名になっても、ファンがその愛を継続するのは難しい」と、自分の現状を語っている。エディソンさんの妻は、「私たちの生活はあたかも鉱山の闇のようだ」と語っている。

また、オマル・レイガダさん(56)は「毎晩悪夢に苦しんでいます。体を疲れさせて眠りにつけば悪夢は見ません。でも、ひとりでいる時は不安になります」と話した。

一方で成功した鉱夫もいる。マリオ・セプルベダさん(39)は相談サービス事業を始めて裕福な生活を続けており、 マリオ・セプルベダさんのカレンダーは予定でいっぱいのようだ。あれから約1年が経とうとしているが、鉱山事故は今も鉱夫たちに影響を与え続けている。

日本のメディアがいっさい報じなくなったチリ鉱山事故。そして、今も続く鉱夫たちの苦悩……。皆さんはどのように感じるだろうか?

参照元:emol.com