海外旅行に行ったとき、「もっとマジメに英語やってりゃよかった……」と思う人は少なくない。英語が通じない国も山ほどあるが、覚えておいて損はないのが英語である。もっとも手っ取り早く英語を習得できるのは、ずばり英語圏の国で生活すること。恋人を作ると習得も速いと聞く。身の回りのものが全て英語になれば、生きるためにマスターしざるを得ないだろう。しかしここは、日本語のあふれる日本である。身の回りのものすべてを英語にするのは不可能だ。
となると近道は「もっとも身近にあるモノ」を英語まみれにすれば良い。常にいじくっている、身近なモノ。それは何か? ……ケータイだ。しかし英語をマスターしたいのならば、単なるケータイではなくiPhoneをはじめとするスマートフォンが望ましい。ということで今回は、『クラウドどこでも勉強術』(村上崇著:JMAM刊)に紹介されていた、iPhoneやスマートフォンで英語を覚える7つの方法を簡単にご紹介したい。
その1:iPhoneやスマートフォンの言語設定を英語(外国語)にしてしまう
最も簡単かつ強烈に英語を感じる方法が、この言語設定での強制的英語まみれ状態である。何をするにも英語に触れなくてはならないので、自然と英語を覚えることになる。iPhoneに内蔵された自動読上げ機能「ボイスオーバー」で現地ニュースを設定言語で聞くというのも効果的だ。
その2:辞書アプリを入れる
少々高価だが、辞書アプリは実に使える存在だ。膨大なページ数と重さを誇る辞書も、アプリだったら重さはゼロ。英和辞典や他外国の辞典はもちろんのこと、同書では英英辞典の活用も推している。単語を知らなければ、読む、書く、聞く、話す、すべてができない。語学の基本は単語である。
その3:漫画や絵本、子供向けの「絵付き」英語アプリで英語を楽しむ
文字だけだと「ウゲー」となるが、そこに絵などのビジュアルがあると、一気に内容が理解しやすくなる。特にオススメなのは英語の漫画。あの『ドラえもん』の英語版アプリ「ドラえもんイングリッシュコミックス(350円)」などもリリースされているので、活用するとグッと英語が身近になる。
その4:音声テキストアプリで発声練習
iPhoneやAndroidのアプリには、音声が認識される検索アプリが豊富にある。特に有名なのが「Google翻訳」である。端末の言語設定を外国語にしておけば、短い単語であれば英語音声が認識される。「パイナポー!」と叫び、「パイナップル」と表示されたら、もう英語の発音はマスターしたようなものだ。なお、長文であればDragon「Ditation」がオススメとのこと。
その5:スカイプで「本当の先生」から英会話学習を受ける
チャットやインターネット電話が便利なソフト「スカイプ(Skype)」。このソフトを利用した英会話学習サービスが存在する。例えば英語が公用語のフィリピン人の先生が、スカイプを通じて英語を教えてくれるというものだ。iPhone4であれば、ビデオ通話も可能なので、顔を見ながら授業が受けられる。まさに未来の個人レッスンだ。
その6:ヒアリングを鍛える「耳勉」は通勤時間が最適
英語の基本はズバリ「聴く」こと。英語が達者な往年のラジオDJ・小林克也氏も、ラジオの外国語放送を熱心に聞いて英会話をマスターしたという。ということで、iPhoneやAndroidの英語ニュースアプリを用いて、英語耳を鍛えておくことが英語マスターへの近道なのだ。NHKの海外向け英語ニュースを配信するアプリ「NHK WORLD WIDE TV」なども実用性が高い。
その7:外国人向けの日本旅行ガイドを読む
海外で絶大な支持を集める旅行ガイドシリーズ『ロンリープラネット(Lonely Planet)』。日本人として興味深いのは、我が国ニッポンを紹介した「日本版」である。例えば東京を紹介しているアプリ「Tokyo Guide Lonely Planet」などで、自分のよく知っている項目を読んでみる。英語でどう紹介されているのか。外国人が見た日本感は、とても興味深く、記憶にも定着しやすい。いずれにせよ、身近なところから「英語化」するのが良いだろう。
とりあえず今回は7項目を取り上げてみたが、実は『クラウドどこでも勉強術』には、まだまだiPhone&スマートフォンを用いた英語マスターへのテクニックのほか、PCを使ったテクニック、英語だけではなく、すべての勉強に利用できる「クラウド勉強法」などがみっちりと書かれている。興味のある方は同書を手に取り、より詳しい方法をチェックしてみると良いだろう。
参考書籍:『クラウドどこでも勉強術』(村上崇著:JMAM刊)