1月31日、お台場はZepp Tokyo 2Fにある「東京カルチャーカルチャー(以下、通称のカルカル)」というライヴハウスで行なわれた、「仏像マニアックス3」というトークイベントに行ってきた。

このカルカル、インターネットプロバイダのあのニフティが運営しており、「ネットとリアルをつなぐ新世代イベントハウス」という謳い文句の通り、会場で行なわれているイベントの模様をそのまま生で有料ネット配信することで、遠方の人などでも自宅からイベントを観賞することも可能なのだ。

まぁしかし、それだけならばわざわざここで記事にする程のことではないだろう。

実は以前から記者も「なんだかいつも面白い切り口のイベントをやっている、カルカルという変なライヴハウスがある」という話は、友人たちから聞いてはいたのだが、実際にそのラインナップを見てみると、開催されているイベントタイトルが尽く興味をソソるのだ。最近行なわれたタイトル例を挙げると、「廃墟ナイト」「駄目な文房具ナイトEX~駄目文房具vs駄目雑貨 最駄目決定戦!!」「大人の科学のミニエレキナイト!」「廃道ナイト!!」「玉袋筋太郎のスナック玉ちゃん」「ウキウキ深海魚ウォッチング~深海魚を『見る』『知る』『食べる』!~」「ダムナイト」などなど。

それだけ聞くとかなりディープでマニアックな世界を彷彿とさせるが、「次世代処世術!~サバイバル時代のキャリアとスキル~」「web担当者Forumオフラインミーティング」「インデックス投資ナイト」などといったマジメなものから、「藤田俊哉の“Toshiya’s ブランチ”」「川村ゆきえ“ダダモレ”バースデーナイト!!」「ヨシモト4WEEKS NOWライブ!!」などといった軽めの企画までしっかり押さえていて、とにかくなんでもアリなのだ。

「コレは行っておかないワケにはいかないだろう」ということで今回、既出の「仏像マニアックス3」にお邪魔してきたのである。

実は記者自身は、全く仏像マニアなどではなく、どちらかと言えば、ほとんど仏像のなんたるやについて知らない類いの人間である。「そんな人間がそのイベントに行ってみて、果たしてついていけるのか?」といったことを感じたくて、あえてこの日を選んだのだ。

そしてイベント当日。定員100名ちょっとの会場は、開場と同時に瞬く間に埋まっていき、ほとんど満席状態。「やたらマニアックでオタクっぽい人ばかりが来るのかな」と思っていたが、見た目そんなこともなく、特に記者が浮いて見えることもない。少し安心だ。イベント内容予定を見ると、「仏像の楽しみ方あれこれ」&「ニッポン地獄巡り」の二本立てとなっている。

開演。まずは司会のテリー植田氏(東京カルチャーカルチャー・ブッキングプロデューサー)・まんじまる氏(ライター)・郡正夫氏(アナウンサー)による軽妙な仏像トーク(仏像彫刻教室、仏像ラジオ番組、仏像グッズ、仏像コスプレなどについて)~郡正夫氏がナレーションを務めるインターネットラジオ「コーリーの仏像でGO!」の紹介、及び実演など。面白い。全然仏像の知識がなくとも楽しめるよう考えられており、またスクリーンを通して展開されるスライドショーが細かいところで一般人でにもよく判るボケ満載で飽きさせない。しかも、ちゃんと押さえるところは押さえているので、色々と勉強になることも多い。

若干の休憩を挟んでの第二部では、小嶋独観(こじまどっかん)氏(ライター)・クロスケ氏(『自称・大仏ハンター』ウェブサイト『百科図鑑』運営)・テリー植田氏・まんじまる氏による、「ニッポン地獄巡り」トーク。「仏像マニアックス」で何故に地獄なのであろうかと思いつつも、これがまた面白いので、すぐにそんなことはどうでも良くなる。ツッコミどころ満載の全国「地獄テーマパーク」を、やはり軽妙なボケとツッコミの掛け合いで紹介していく内容なのであった。

飲食しながらリラックスして楽しめる空間ということもあり、気がつくとあっと言う間に2時間半が経過し閉演時間。いや面白かった。家族連れでもデートでも友人同士でも、それこそ一人で行っても充分に楽しめる、新感覚のオススメスポットだ。

閉演後、ブッキングプロデューサーのテリー植田氏に少し話を伺ってみたところ、「ウチは、とにかく僕らスタッフが直感的に『面白い!』と思えたものは、ジャンルとか関係なくドンドン発信していきます。仮にそれが今、世間で流行っていようがいまいが関係ない。『流行っていないなら僕らが流行らせてやろうじゃないの』という気持ちで、毎日四方八方にアンテナを巡らせているんです。『皆んな知らないだろうけど、こんな面白いことがあるんだよ!』という情報発信源として、お客様に大切にしてもらえる場所になっていきたいですね」とのこと。ちなみに今年は「お墓」が一大ムーヴメントを巻き起こす予感、とテリー植田氏。流行を追う人も追わない人も、今後の東京カルチャーカルチャー動向は要チェック! 今後のスケジュールを参照して、是非とも一度この楽しさを味わってみては如何?

TOKYO CULTURE CULTURE
東京カルチャーカルチャー
住所/東京都江東区青海1丁目パレットタウン Zepp Tokyo2F
運営/ニフティ株式会社
http://tcc.nifty.com/

(文・写真)
ライター 里中遊歩

▼東京カルチャーカルチャー外観

▼出演者秘蔵(?)の仏像グッズも展示されていた

▼第一部「仏像の楽しみ方あれこれ」開演、左からテリー植田氏・郡正夫氏・まんじまる氏

▼第二部「ニッポン地獄巡り」では地獄についての判りやすい解説も

▼そこここに軽妙なボケが潜んでいるので気が抜けない

▼判りやすい八大地獄解説

▼最後は出演者全員でフリートーク