安くて怒る人っているのかな? 会計の時、思ったよりも安くて「なんでこんな安いんだよ!」ってクレームをつける人は、たぶんいないだろう。出来れば安い方が嬉しい。私(あひるねこ)は日々、安くていい店ないかな~と思いながら生きているのである。
こんな情報を耳に挟んだ。東京・方南町にとんでもない激安の居酒屋があるという。私も詳しいことはよくわからないのだが、とにかくハンパなく安いらしい。いいじゃないか、いいじゃないか。というわけで乗り込んできたのだが、噂に違わぬ安さで笑ったぞ。あと、クセがすごい!
・ディープな雰囲気
東京メトロ・方南町駅を出て商店街を進んでいく。数分でお目当ての居酒屋「一心太助」らしき店を発見! したのだが、ちょうど店の中からイイ感じに出来上がった、いかにもなおっさんが出てきて入るのをためらう。『ハンターハンター』で例えるなら、ノヴが宮殿でそれ以上進めなくなった状況と酷似していた。
・「濃い」座敷
意を決して突入した私は、常連らしきお客(強い……!)が巣食う1階を抜け、2階席へと案内される。広~い座敷にテーブルがそれぞれ置かれた空間。まるで時間が止まっているかのような古めかしさだ。ここは田舎にある親戚の家か何かか? 席に着いた私は、そこに置かれていた年季が入りすぎているメニューに衝撃を受けた。
・300円のカオス
「オール300円」の名の元に、おびただしい数の料理がズラーッと並んでいるではないか。ざっと数えて90品。刺身にホッケ、カツ丼にカレー、ちらし寿司にラーメンまでザ・カオス。なんやこれ! どこから手を付けたらいいのかわからんぞ。ちょっと生ビール飲んで落ち着こう。当然これも300円な。
・まさかのデカ盛り
このお店を探るべく、とりあえずいろいろ注文してみた。で、『真アジ刺』が最初に出てきたんだけど、なんかデカイ! 実はこの「一心太助」、安いうえに盛りがいいという神飲み屋だったのだ。なぜかいなり寿司も付いてきてるし、もうクセがすごい!
『ポークソテー』、『イカ焼』、『鳥から』、『まぐろぶつ切り』。続々運ばれる料理は、ことごとく300円とは思えないサイズ。1品1品が定食のご飯なし、くらいのものが出てくるのだ。最近は全品300円の居酒屋チェーンなんて珍しくないが、こんなのは無理だろうなぁ。
・200円もある
最初にオール300円と書いたが、申し訳ない。例外もある。実は……200円メニューもあるのだ。まだ下があったんかい。『おしんこ』みたいなちょっとしたツマミ系は、200円で頼むことが出来るぞ。で、『おしんこ』頼んだら、なぜかキムチとらっきょうが来た。クセがすごい!
・普通にカツ丼
ここで、メニューを見て気になっていた『カツ丼』も頼んでみた。そしたら丼じゃなく、普通の浅皿にがっつりカツ丼が盛られて登場。なぜなのか。そういう小ネタを挟んでくるんだ、ここは。しかし、ボリュームは普通にカツ丼。お金ない時にこれだけ食べて帰るのあり? と聞きたくなってしまう感じのヤツだった。
・味について
そうそう、味について触れるのを忘れていたが、ハッキリ言う。特別ウマいわけではない。ロケットニュース、ウソツカナイ。そう、これは人ん家で食べる飯に近いのだ。70点くらいをアベレージで出してくるというか。飲みながら気取らず食べられるというか。まあ、そんなお店である。
・だが、それがいい
しかし、私はここが大いに気に入った。こういうのがいいんだよ。こういうお店はくつろげる。まるで、筋肉を弛緩させるかのような空気が漂っている。ダラ~ン、てね。私なら、このお店でテンションが上がってくれるような人と友達になりたいな。たぶん楽しく飲めるはずだ。あなたはこんなお店、どうだろうか?
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 一心太助
住所 東京都杉並区方南2-12-27
時間 17:00~23:00(マスターの来る時間で前後するらしい)
休日 日曜(月曜も休むことがあるらしい)
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼オール300円
▼手書きの「今日のオススメ」、この読み辛さよ
▼とりあえずの生ビール
▼真アジ刺
▼に、なぜか付いてくるいなり寿司
▼鳥から
▼イカ焼
▼ポークソテー
▼まぐろぶつ切り、全部デカイ
▼そして付いてくるいなり寿司
▼ホッピーセット300円は激安でしょ!
▼まさかのカツ丼
▼実は200円メニューもある
▼おしんこは、なぜかキムチとらっきょうが来た
▼取材を忘れ、くつろぐ私であった