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「日本一ウマイそば屋のカレー」新潟バスセンターのカレーを東京から日帰りで食べに行ってみた / 立ち食いそば放浪記401 万代シテイ

約1時間前

その日、渋谷は曇りだった。私(中澤)が「ここではないどこかに行きたい」と思ったのは、最近天気が豪雨と曇りを繰り返していて変だったからである。雲のないところまで行きたい。そう思ってJRで大宮まで行ってみたが、雲はまだ途切れなかった。

ま、現実はここまでだよな。目標を無くしてホームの階段を上っていると、あるポスターが目に飛び込んできた。そこにはこう書かれていたのである。「ガタガタ言うなよ!これがニイガタ!!」と。OK、ガタガタ言わずに新潟に行こう。

・ガタガタ言わずに行ってみた

新潟に電車で行ったことがなかったんだけど、上越新幹線に乗ってみたら1時間30分くらいで着くらしいことが分かった。思ってたより近い。渋谷から大宮が埼京線で40分くらいだから、渋谷からでも2時間ちょいで行けてしまう。

群馬より上というだけで謎に途方もない遠さを感じるんだけど、確かにガタガタ言う時間じゃない。で、高崎までは曇りだったんだけど、山脈を抜けて長岡くらいに入ると空もなんとなく晴れだした。天気を変えたいならガタガタ言わずに山を越えるのが良いのかもしれない。

なんか気分も上がってきたから行動するって大切である。そこで新潟で行きたいスポットを考えたところ、立ち食いそば好きで連載「立ち食いそば放浪記」を400回続けている私にとって、聖地巡礼みたいなスポットがあったのを思い出した。

・知る人ぞ知るそば屋のカレー

それが『万代そば』だ。バスターミナル・万代シテイバスセンタービルが完成した1973年11月から、1階の待合所にある立ち食いそば屋で、ここのカレーが立ち食いそばファンに有名なのである。人呼んで “バスセンターのカレー” だ。

その味は、立ち食いそば屋のカレーながら「日本一ウマイカレー」との声も上がるレベル。なんならカレーのアワードである『JAPANESE CURRY AWARD2024』でも名誉賞を受賞しており、その際の審査員コメントでは「文化遺産」とまで言わしめている。

・1日800食

噂が噂を呼び1日平均800食売れるというから凄い。東京在住の立ち食いそば好きである私からすると、日常的に食べられるものではないだけに伝承的なオーラがある。もちろん私も食べたことはあるけど、せっかく新潟に来たなら巡礼せずにはいられない。そんなわけで『万代そば』に行ったところ……

さすが1日800食……! 待合所のオープンスペースという立地に似つかわしくない長蛇の列になっていた。明らかにフラッと来た身軽さでカレーを食べる人がいる一方、スーツケースを持った人や記念撮影をしている人も。地元民も観光客も入り混じって30~40人の行列になっている。

ただ、『万代そば』が良いのは回転がめっちゃ早い点。東京の行列店感覚でザッと見た感じ30分待ちは覚悟したけど、カウンター前にある券売機までたどり着いた時に時計を見たら12分しか経過していなかった。その回転の早さもさすが1日800食である。

・現地でしか食べられないカレーそば

ちなみに、私が注文したのはミニカレーライス(税込500円)とカレーそば(税込600円)。昭和の大衆そばだけあって『万代そば』のカレーライスはデカイので、ミニでもそこそこしっかり量がある。加えて、カレーそばも食べてみたかった。

カレーライスはレトルトが販売されているのに対し、カレーそばは現地でしか食べられないメニューだからである。ただ、現地でカレーライスを完全スルーするのも巡礼感に欠けるから、ミニカレー+カレーそばのセットにしてみたわけだ。それにしてもこれで1100円は今や安い。

・カレーライスとカレーそばの違い

『万代そば』のカレーライスは豚骨スープがベースだ。そのためか、猛烈なコクがあって、トロみのある深いまろやかさとスパイシーさのコントラストがふっくらした新潟県産米にとにかくマッチしている。古き良きジャパニーズカレーで言うと確かに最高峰なので「日本一ウマイカレー」という声があるのも個人的には納得だ。

カレーそばはそのルウをかつお出汁のそばつゆで伸ばすスタイルなのが興味深い。つまり、豚骨スープとかつお出汁のハイブリッドとなっているわけだ。食べてみると、確かに先ほどのカレーの旨みの向こうからかつお出汁の風味が押し寄せてくる。

醤油の甘みも加わって和風方向に強調されたつゆの味。カレーライスと続けて食べると、そのかつお出汁感が強烈に感じられた。カレーのスパイシーな刺激の波に、かつおがぴちぴち跳ねながら乗ってくるようである。

・旅の味

発着するバス、行き交う人々。旅立ちと帰郷の交差点を見守り続ける待合所に佇む店の雰囲気含め、その味にはここにしかない旅情を感じた。

晴れ間も見れて満足したのでちょっとブラついて帰ったところ、家に着いたのは19時頃。家を出たのが9時40分くらいだったから、新潟日帰りは意外といける。1つネックを言うなら、交通費が往復で2万円ほどかかったことだが、まあ何にお金を使うかだと思う。

たまには風の向くまま行けるとこまで行ってみるのも悪くない。そう思ったエクストリーム立ち食いそば放浪記だった。

・今回紹介した店舗の情報

店名 万代そば
住所 新潟県新潟市中央区万代1-6-1 バスセンタービル1階
営業時間 8:00~19:00
定休日 無休

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼豚の旨みとかつおの旨みのハイブリッドだ

▼新潟県産にこだわっているところも良い

▼古き良きカレーの味なのにオリジナリティーもあるところに、数々の受賞も納得

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