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【ラーメンのルーツ】中国の「麺の故郷」山西省で20種類の麺料理を食べてウマかった麺3選

7分前

ラーメンを食べることを目的の1つに日本に来る外国人もいる今日この頃。今や独自の文化にまで昇華された感があるけど、ラーメンのルーツが中国の麺料理であることは言うまでもない。

そして、中国で「麺の故郷」と呼ばれているのが山西省である。考古学的には麺文化の発祥は今のところ青海省だけど、ラーメンに繋がる麺の源流は山西省にあると言われているのだ。そこで山西省で20種類の麺料理を食べてみたぞ。

・200〜400種類以上の麺料理が存在する

麺が20種類って日本人感覚で言うとめっちゃ多いけど、山西省には200〜400種類以上の麺料理が存在すると言われている。訪中前に在日の中国人の知り合い何人かに山西省のオススメを聞いたら全員が「麺」と答えたので、名実ともに「麺の聖地」や「麺の故郷」という言葉にふさわしい。

現地を食べ歩いてみると、主流な麺の流派がいくつかあって、その応用方法が店ごとに異なるニュアンス。例えば、刀削麺だったら麺自体は刀削麺なんだけど、店によってスープスタイル以外に焼きそばスタイルもあったりする。調理法や味付けのアレンジの自由度が高いという印象であった。


・莜面(ヨウミエン)

と、そうは言っても日本のラーメンと比べると麺の流派も多い。っていうか、中には、日本人感覚で言うと麺の常識を超えているものも。例えば、オーツ麦の全粒粉から作られる莜面(ヨウミエン)とか、見た目から「これ麺なのか?」と思わずにいられなかった。

一般的に有名な莜面の形は蜂の巣状の蒸し麺「莜面栲栳栳(ヨウミエン・カオラオラオ)」だけど、店によっては生地の塊をちぎってスープにつけるパンみたいな食べ方のタイプもあった。メニューには「莜面拿糕(ヨウミエン・ナガオ)」って書かれていたので違う種類のようである。団子みたいなモチモチ感。

そんな莜面の中で一番ウマかったのが、大同市下町の大衆食堂で出会った「炒莜面」だった。莜面をさらに炒めてるんだけど、塩焼きそばみたいなジャンクフードみのある味付けが莜面の歯切れの良さに合っている。

これに代表されるように、個人的にはプロっぽい店より下町の食堂みたいな店の麺の方が食べやすいように感じた。麺自体の質にフォーカスするのではなく、食感のコントラストや分かりやすい旨みで色付けされていたのは全部下町の麺料理だったのである。


・涼粉(りゃんふん)

日本人である私にとっては、適当なくらい本流から外れた方がちょうど良いのかもしれない。その気持ちが強くなったのが大同市の秘境・永安鎮(えいあんちん)の山寺の近くにあった家みたいな麺屋の「涼粉(りゃんふん)」だ。

緑豆やエンドウ豆などのデンプンから作る麺である涼粉。透き通る麺はわらび餅と春雨の間くらいの食感で、つるんとした喉ごしは名前の通り涼し気である。

涼粉自体は特に好きでもなかったんだけど、ここで食べた涼粉は具にナッツが入っており、食感のコントラストが涼粉を食べてると思えないくらい鮮やかだった。

タバコ屋と家の間みたいな店内でおばちゃんが着の身着のまま麺を切る様子に猛烈に秘境を感じつつも、食べてみるとそのオリジナリティーに脱帽。ちなみに、1杯6元(約142円)だった。


・蛋炒麺(ダン・チャオミエン)

ところで、大同市の名物で基本的にはどの店のメニューにもラインナップされているのが刀削麺である。したがって、6日もいると意識せずとも食べ歩くことになるわけだが、現地の刀削麺で個人的に最もウマかったのは、ホテル前のストリートの大衆食堂にあった「蛋炒麺(ダン・チャオミエン)」だった。

「蛋」は中国語で卵の意味。このメニューは日本の中華でもたまに見かける卵とトマトの炒めものに刀削麺を合わせて炒めたような代物だった。見た目は焼きうどんみたいな感じなんだけど、多分トマト以外にケチャップも使われていて、甘みとコクは中華版ナポリタンみたいな味。

思えば、大同市は北方シルクロードの出発点の一つとして栄えた歴史を持つ古都でもある。だからというわけではないが、癖がなくどこか香りがガチの中華っぽくないその味にハイカラさを感じた。


・オススメの麺料理

6日間で街中から山中まで約20種類の麺料理を食べた今回。当然、スープ系も多く食べたんだけど、スープは味覚の違いを感じる印象だった。

日本のラーメンスープより調味料と素材の味に近めのため、日本人の私としてはもうちょっと深みが欲しいようなもの足りなさがあるのである。訪れた店は平均的に美味しいんだけど刺さるほどではなかった。

激ウマの店もどこかにあるのかもしれないが、この広大な平均値の中から拾い上げるのが難しい。そう考えると、汁なし麺は日本人的にも安心の安定感を誇っていたことは、3選の中に2つも入っている点からも分かると思う。

まあ、この辺はだいぶ好みによる話だと思うけど、逆に言うと山西省の麺料理のバリエーションはそんな私すら受け止める幅広さがあったと言って差し支えない。麺の故郷を噛みしめた6日間でした。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼「羊雑面(ヤンザーミェン)」。乗ってるのは固めた羊の血。チーズみたいな味だった。

▼「抿豆面(ミンドウミエン)」。白湯スープが上品な味。

▼麺の概念を覆されるほど店ごとに色んな麺があるところはさすが麺の故郷である

▼大同市で麺を探した際の動画はこちら

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